【R3.11.20】町内の人情あたたかい地区・円中自治会の文化展を訪れて旅気分
円中自治会の文化展は先週で、今日と明日は当自治会の文化展です! 幅広い素材・題材の力作で芸術の秋を楽しめるだけでなく、コロナ禍の制限がありながらも、こうした行事は地域交流の賑わいが見られて良いものでした。 その後はご近所の子ども達が家に遊びに来て、夕方のテレビの人気番組では町内名産の弥一芋特集を見て、夜はコロナ終息を祝う花火を眺め、なんだかローカルさ満喫な一日でした・・・。
自治会長は自治会長会議で、一部の自治会が月ごとに発行する便りを頂けます。 私はこの町の各地域が持つそれぞれの特徴や自治会活動の進め方に以前から興味があるので、会長の「特権」として喜んでいます。
自治会長になる前、副会長のときは、「他の地区ではどうしているんだろう」ということを知るために、改築前の町役場庁舎にあった自治会掲示板を見るためにわざわざ足を運んでいました。 新しくなった庁舎にはそうした掲示板がなく残念に思っていたので、会長に配布される参考資料に含まれるそれらは「たなぼた」でした。 (町の担当者に改めて要望を伝えると、一歩遅れて来年1月にリニューアルオープンする町民サポートセンターに、その掲示板を復活させる予定とのことです)
庁舎の掲示板を眺めていたときから、とくに「円中自治会」に注目していました。 他の自治会も地元の絆が強い良い取組みがあるとは思いますが、そこは発信力も備わっています。 (※今現在はホームページアドレスがなぜか無効になっているのでご連絡して、直ったらリンクします。)
円中自治会の月刊便りは、住民の顔が見える自己紹介や談話などが豊富で、地域住民なら一層面白く読めるのだろうなぁ、と感じれられます。 また特に福祉面での活動が充実していることがよく分かります。
コロナ前に一度、福祉部長さんと話がしたいと連絡をしたら、ご謙遜されて当自治会館まで来てくれて、過去の行事案内をまとめて頂いたことがありました。
今回、月刊便りで文化展開催予定を知ったので、ふらりと来た一住民・・・というつもりになって訪れてみました!
誰でも気さくに親切に話しかけてくる
写真は、円中自治会の婦人会による見事なちりめん細工の芸術品です。
奥の鞠(まり)は、重陽の節句(9月)のお飾りだそうです。
節句の中では、重陽の節句は雛祭りや子供の日と違い、もう日常生活の中でほとんど意識されないものだと思っていたのですが、このように素敵な飾りがあれば家でも初秋のお祝いのしがいがあるなあ・・・ とまじまじ眺めていました。
すると、ご婦人二人組(お一人が婦人会所属)が作品の説明を始めてくれました。 今回は緊急事態宣言が明けての急な開催決定だったので、過去の作品も多く含まれているから…と恐縮されていましたが、全然問題ありません!観れて良かったです。
すると私のすぐ真横、胸のあたりからニュッと腰の曲がったおばあさんが顔を出し、 「本当にいいわよねえ。 私は初めて来てみたけれど。 〇〇先生が文化展を仕切ってるから、きちんとしてるわねえ」 と突然話が始まりました。
おばあさんが当然のように話す「地元の名士」だという先生を私が知らなかったので、目を見開いて驚かれていました。 そして、「そんなことはあってはならない」と思ったのかどうだか、私の腕を引っ張るようにして、その先生を紹介してくださいました。
そして今度はその地元の名士の先生が、80代だと思われますが、杖をつきながら、作品全体像について、またご自身の作品についてご丁寧に説明してくださいました。
さらに、その先生が円中自治会の自治会長さんを探してきて引き合わせてくれると、他の役員さん達もいっしょに輪になって自治会の説明をしてくれて・・・ と、まさに数珠繋ぎで人が繋がっていくのでした。
田舎の温かさ、また、お節介焼きなおじいさんおばあさんの可愛さ、さらに阿波踊り! それらにすっかり楽しくなっていました。
阿波踊りまで観れるとは!
コロナで2年間、開成町の大きな祭り「阿波踊り」が中止になっています。 長年に渡り、古くからの自治会ではこの9月の祭りに向けて夜間練習が続き、本番後は打上げで盛り上がるとのことです。
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中止にがっかりする声を多く聞いていましたが、まさかここで観れるとは! 室内で作品鑑賞をしていたらお囃子が聞こえて来たので、表に急ぎました。 お囃子に心が躍るのは日本人の本能になっていますね。
婦人会の皆さんがテント下の椅子から拍手を送り、周りに立つ役員達が歓声を送る中、決して広くはない自治会館前の広場で会員有志による阿波踊りがされていました!
聞けば今年は女踊りの浴衣を20年振りに新調したので、そのお披露目を兼ねているとのことでした。 淡い紫色のグラデーションが綺麗な着物を着て優美に舞う女踊りは目を惹きました。 私も喜んで拍手していて連写!
(ここでも隣に浴衣の解説をしてくれる人がいて、へぇ~と聞きつつ踊りを眺めることが出来ました)
室内の文化展だけに留まらず阿波踊りの練習と披露を兼ねて、地域が盛り上がるとても良い案だと思いました。
例年は、文化展だけだと集客が難しいとして、広場で夏祭り・館内で文化展と合同にしているそうです。 他にも、文化展と敬老会を一緒にしている自治会もありますし、そうした取組みや工夫は参考になります。
ほかの自治会行事を訪れる=その地域の風景や人を知る
円中自治会の円中(えんちゅう)とは、開成町の円通寺と中之名という地域が合わさった名前です。 この日は穏やかな秋晴れで、円通寺観音堂の広場では10人くらいが集まってゲートボールをしていました。
地図で自治会館の場所を確認すると、大通り沿いではないので車はやめました。 古い地域の狭い道を迷い歩きながら、水路の流れやそこに映る水草、生垣、水路沿いに並ぶ家々の庭木などを眺めて、楽しい散歩になりました。 今の時期は木に実る柿や柚子、庭の菊などが色を添えていました。 春も良いだろうな。
私が住むパレットガーデンという駅前新興地のマンションについて「どちらにお住まいなの?」「ふうん。聞いたことあるよ」と言うおばあさん。(笑) 時が経っても変わらない風景や人情の良さがありました。
同じ町、こんなに小さな町でも地域毎の風景や人々の思い・悩みがあります。 自分が住む町を知るというのは、生活を面白くします。 (関連話を書いたことがあります=「好奇心が無ければ。責任感だけで自治会長は引き受けない」)
円中自治会や他の自治会活動に、今度はどんど焼きか夏祭りにでも紛れ込もうかしら。