「うちの子、ちょっと調べたら写して終わりなんです…」
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
先日、懇談があり、ある保護者の方からの一言です。
「うちの子、ちょっと調べたら写して終わりなんです…。」
もうちょっとしっかり考えてほしいという趣旨のようです。
「これいいなと思うものを写す。おおいにやったらいいんじゃないですか?」
写すこと=悪…。そんなことはないと思います。逆に、写すことは、レベルアップの近道だと思います。
いいものから、参考になる形を覚える!
①文を写す。
これって、とてもいい勉強になりますよね。先日、2年生の国語で「春が いっぱい」で、自然カードを書く活動をしました。その時に、「さあ、書いてごらん!」といって書き始められる2年生はごく一部…。大半の子は、「どう書いたらいいのかぁ…」と悩むはず。…ということで、まずは、教科書の例を参考に、どんなことが書いてあるのかを確認しました。そして、桜を例にみんなで意見を出し合いながら文を作り、それを写す活動をしました。良い例を写すことで、文の作りがわかり、そこから初めて「じゃあ、それを生かしてやってみよう」ができるんだと思います。
②デザインを参考にする。
例えば、図工で何を作ったらいいのか迷ったなぁ…。こんなときがありますよね。こんな時、最近は「Chromebookを使って調べてみてもいいですか?」という質問を受けます。「いいよ!」と答えて、調べさせます。「調べさせることで、発想力が育たないじゃないか!」「それで思考力を評価できるのか!」と言われるかもしれません。ただ、発想力・思考力の土台になるものがないのに、「自分で考えろ!」というのは、ちょっと無理があるのかなと最近思うようになりました。たくさんの情報がある中から、その時間の趣旨にあうものを、自分で選択できれば、そこには思考が働いているのではないかと思います。もちろん、検索の情報に頼らず、自分の発想力を生かして素敵な作品を作ることができれば文句なしですが…。
③動きを真似する!
体育では、もちろん上手な人を真似することが、上達の近道になりますね!
「写すだけ」「真似るだけ」から少しずつ次の段階へ…
【ステップ1】
「写す」「真似る」から得た型を、他のものにあてはめてみる!
【ステップ2】
「写す」「真似る」に、少し自分なりに工夫を入れてみる!
【ステップ3】
「写す」「真似る」をしていたものを、批判的に見てみる!
【ステップ4】
「写す」「真似る」をしていたものの、思考を真似る!
最近、聴いた話でなるほどなぁと思ったのは、例えば自分が目指す人がいた時にはまずその人の行動を真似しますよね。それだけでは、まだ足りない!大切なのは、その人の「思考」を真似すること。「なぜその行動をとったのだろう?」「その行動の裏側にどんな判断があったのだろう?」という思考に注目して、そこを真似ることがレベルアップにつながるということでした!まさにその通りだなと納得しました。
いいものはどんどんまねしよう!
私は、クラスで大切にする4本柱にこれを掲げています。特に小学校のうちは、基本の型を覚え、考える土台を作る時期。基本の型がなければ、考えるための土台となる知識がなければ、自由な発想なんて生まれない…だからこそ、「いいものはどんどん真似しよう!写すのOK!」と思っているのですが…。
みなさんは、どうですか?
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