ご近所さんを探せ
29歳にもなると、出会いは自分から探さないと絶対的にない。
今なら、29歳なんてまだまだ遊べる年齢だけど、昔は、30歳までに結婚、出産が当たり前の時代だった。結婚未遂の時が、丁度結婚適齢期か、ちょっと早いくらいだった。
ネットが普及して、パソコンを手に入れた頃、「ご近所さんを探せ」と言うコミュニティーサイトに行きついた。
住んでいる区域で検索して、後は掲示板みたいな感じで、プロフィールを読んで、良い人を見つけるみたいな感じだったと記憶している。写真の掲載は、もちろんなかった。
とりあえず、どんな形でも出会えるならと登録してみた。
どうやって、気に入ってその人と連絡を取り合ったかの詳細は思い出せないけれど、そこで連絡を取り合うようになった人がいた。
多分身長で選んだと記憶している。
その人とは、近所の海岸で待ち合わせた。
6歳年下で、身長が高くて顔も三浦翔平似のイケメンだった。
タイプだったし、カッコ良すぎて、緊張した。
そんなに、おしゃべりではなかったけれど、悪い人ではなさそうだった。
ドライブをしてご飯を食べてその後家に行った。
家も綺麗でおしゃれだった。でも、どこか女の影があった。
一週間に一回くらい電話がかかってきて、会って泊まってを繰り返した。身体の相性もばっちりだったのに、この人と付き合うことはないかなと思いだした。
女の影が消えなかったせいもあるが、私は、カッコ良すぎると自分を曝け出せない性格のようだ。
かっこいい人は、会いたい時に会ってときめいての、SEXフレンドが丁度いい。
とりあえずキープはして、次の相手を探した。
「ご近所さんを探せ」は、今検索してみると、日本初のコミュニティーサイトだったらしい。
こんな最先端のサイトで、結婚相手が見つかる訳がないと思っていたが、次の出会いが、アパート脱出のきっかけとなった。