私のちいさな自制心
「あなたはいつも1人で頑張ってきたね。」
誰にでも当てはまりそうな言葉で感極まって
その場で泣きじゃくった5年前。
きっと忙しくて忙しくて疲れてた。
社会人3年目なんてみんな踏ん張っていて、
同じような心持ちだろう。
少し心が揺さぶられたら涙が出るのも
当たり前だ。余裕ができた今そう思える。
この頃は占いが私の周りで流行っていた。
当時の彼と何気なく入った占いの館で、
10分の鑑定のはずが私たちは30分そこにいた。
「あなたたちカップルね。」
「あなた長女ね。」
「今すぐ結婚しなさい。」
なんて自信を持って伝えてくれるからか、
すっかり(多分私だけ)信じてしまった。
占いが終わり3,000円を支払おうとすると
「じゃあ延長で10,000円です。」
涙もスッと引いていったのを覚えている。
急に現実に戻された感覚と、
社会人だった3年目には痛い出費だった。
ここで得た教訓は、
〈占いでは時間を気にすること〉
〈まだ見る?に頷かないこと〉
〈占いでは感情移入をしないこと〉
あくまで私だけの教訓だ。
占いはしっかり統計学をもとにしているらしい。だから、きっと計算で出た多いパターンを伝えてくれているのだ。
私は占い信者でも否定派でもなく、
気軽に行ける1つの娯楽として考えている。
しかし、不思議なものでどうしても言われたことに合わせにいってしまう自分がいる。
そんな自分に気がついたある日から「自制」することにした。
行かないことにした。
友達に誘われたときは友達の見届け人になる。
それはそれで楽しい。
これが私の小さな自制心。
私の行動は私が決めていく。