ジョージア宴会文化、スプラとタマダの話🇬🇪
ガウマルジョバ👋
東欧の国ジョージアで
ワイナリー修行中の青木です!
在日ジョージア大使がTwitter上で'みんなのタマダ'というものを募集しており、ジョージアと日本の異文化交流を目的としています。
そこで本来のタマダとは、タマダが登場する宴会スプラとはどういうものなのかご紹介していこうと思います。
ジョージアの田舎では日本人はおろか、外国人自体が稀であるため、ご近所さんや、その友人宅のスプラ(宴会)にお呼ばれされる事がよくあります。
その実体験を元にタマダが活躍するジョージア式の宴会სუფრა(スプラ)とは何なのか、どういうルールなのかをお伝えしようと思います。
<スプラとは>
スプラは、誰かの誕生日や客人が来た時、何かの記念日などで行われる宴会です。
多くの場合、自分達でブドウ畑を持っていてワインを家で仕込んでいるため、都心部でも宴会のためにワインを購入することは滅多にありません。(青木調べ)
このスプラの司会進行役をタマダと呼び、乾杯の音頭を取る役割を果たします。
タマダは乾杯の前に口上を述べ、その乾杯は何に捧げるものなのかを明確にした上で最後にგაუმარჯოს(ガウマルジョス:勝利を)と発声しワインを飲みます。
経験上ほとんどの方は、この時に1杯飲み干します。ただ、飲まない人もスプラに参加する場面もあって、その時は始まる前にきちっと理由を言わないと雰囲気が壊す恐れがありますので事前に飲まない又は少ししか飲めないことを伝えましょう。
少し時間を空け食事や会話を楽しんだあと良きタイミングでもう一度注ぎ直し、次の乾杯の口上を述べ始めます。
お酒が入ると話に夢中になりタマダの話を聞けなくなってくる人がでてくるので、いかにその人達を引き込ませる話ができるかがタマダの腕の見せ所です。
タマダの口上が終わると、それを受けて他の人は思い思いに自分の言葉で置き換えて、自分達でも口上を述べてから飲みます。
飲む順番としてはタマダが初めに飲んだあと、その発言に関連する人がいれば次にその人が飲み、あとは順不同で自分のタイミングで飲みます。
例えば、誕生日会でタマダがそのことに触れたスピーチをすればタマダの後に、その誕生日の人が飲みます。
誰かの何回忌などの内容の時、その1番の親友だった人や親族が続けて飲みます。
スプラではそれを平均して10杯いかないくらいまで繰り返します。
そのため、タマダはそれだけの口上を考えておかないといけません。
ごくまれに途中交代することもありますが、普通は一貫して同じ人がタマダになります。
スプラの良いところは、タマダだけではなく他の人もテーマに則した何かを言ってからワインを飲むのでその人の考え方などを理解できる一つのツールとして役に立つことです。
時にはジョージア出身のスターリンについて熱く議論していることもありました。
一般的に上の図のくらいの大きさのコップでワインを飲みますが、たまに山羊や牛のツノの中身をくり抜いたカンツィと呼ばれる容器で飲む事もあります。
日本でいう友情一気の様な形で、これはすごく盛り上がります😂
昔は写真より大きなドキにワインを注いでおいて、ピアラで飲んでいました。今でもこれらを持っている家庭は少なくありません。
日本語の土器と似ていてシンパシーをかんじますね✨
<良い乾杯とは>
今までも青木の大切で貴重な経験をお話してきました。
ここから先の記事は補足的な説明でメインのお話ではありませんが、
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