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お隣さんはパラレルワールド

お隣さん
きれいなお姉さんふたり組
でもね
ほんとはこの世界のお隣さんではないの
あれはパラレルワールドともいうのかもしれない

現と幻の境目にて
高らかな笑い声はふたりの笑い声
こんな夜中に誰?とも思いながら聞いていた
それに聴いたことのない
良き曲なんかも聴こえてきてね
目覚めたとき記憶していたら
わたしは大作曲家なんて思ったりもした
そこはパラレルワールドともいうのかもしれない

水がきれいで
街に降りそそぐ雨に光りに
わたしは裸足で歩き続け
わたしの知らない名前で呼ばれて
あら、こんにちは…とご挨拶
ここはパラレルワールドというのかもしれない

そうだとしても
わたしはわたし
目覚めたらいつもの酷く寒い早朝
仕事へ行く準備をしてね
ストーブの前で暫しかたまり
その世界のひとコマを
ちらりと思い出したりしてね
不思議だね…とあくびをして
一日が始まる

あのね、ただの夢かもしれない
でもね、ほんとよ
わたしの眠りは時々賑やかな世界にいるの


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