あなたと溝を埋めたい
あなたといると、つい蓋が外れてしまう。
全て諦めたはずが、あなたのように、つい人に踏み込んでしまう。
驚くことに、そんな自分が嫌いじゃない。
それだけで、あなたと出会えてよかった。
朝ドラ「虎に翼」を見ていない人は何のこっちゃ分からないと思うが、上の言葉は岡田将生さん演じる星航一の台詞だ。
どのようなシチュエーションで話されたのか説明するのは野暮ったいので、とりあえず気になった方はNHKの見逃し配信で8/9(金)放送分の第95回を見て頂きたい。
上記の台詞以外にも、おじさんの僕はキュンキュンしてしまった。
なんかネット界隈が少しざわついた…らしい。
さて、朝ドラ第19週を一気に見た土曜日の朝。
仕事以外で普段鳴らない携帯電話が鳴り響く。
誰だろ。
休みの朝に。
番号しか表示されないので誰か分からず訝しく思いながらも電話に出る。
電話の相手は書道教室の先生だった。
話を聞くと来週の教室が休みになるから振替で、時間があったら今日練習に来ないか、という。アパートの掃除くらいしか予定はないので二つ返事で振替教室に行くことにした。
教室には中学生の女の子と平日教室に通う小学生のお子さんを持つAさんが練習していた。
先生に旭川のお土産を渡して早速練習する。
普段は仕事終わりに先生の教室兼自宅を訪ねて練習するから午前中に練習するのは新鮮だった。
練習後、悪くなっても、もったいないからと先生が桃を切って出してくれた。久しぶりに食べた桃の香りがさわやかに鼻腔を抜ける。
桃の差し入れに気をよくした僕は先ほどの星航一の台詞をもじって
驚くことに書道をしている自分が嫌いじゃない。
○○さんに出会えてよかった。
と言ったら少し喜んでもらえた。
帰りにキュウリの漬物とお菓子を頂く。
なんて至れりつくせりなんだろう。
さすが星航一、いや岡田将生効果は伊達じゃないな笑
ひとりほくそ笑みながら包みを抱えて自宅に戻った。
線からはみ出して、蓋を外して溝を埋めたい。
いつか誰かに言ってみたいな(*´ω`*)