読書録 最大のライバルは自分自身
月刊武道2023年12月号
巻頭リレーエッセイ203 坂東眞理子「己に克つ」
武道もオリンピックや国体の種目に取り入れられているので、勝負は重要である。勝つことを目指して練習を重ね、体を鍛える。勝つために手段を択ばず何でもありではなく、ルールにのっとり、チームのメンバーと協力して堂々と戦う。それでも力及ばず敗れることもあり、人生を知る良い経験になる。
多くのスポーツもトップに近づくと技や体を鍛えるだけでなく、集中力などの精神力が重要になってくる。中でも武道は他のスポーツに比べてとりわけ精神性が重視されているように思う。武が武術でなく武道といわれるのは、この精神性を究めようと多くの先人達が思索を重ねてきたからであろう。
武の道を究めるために参禅したという話もよく聞く。おそらく相手に勝とうと技を工夫し体を鍛え続けた後に、終局的には自分の功名心、競争心、執着心、恐怖心などの迷いや煩悩から解脱した境地が理想なのだろう。
その境地になると相手との勝ち負けより、自分がどれだけ自分の邪心、煩悩から解き放たれているかが重要になり、勝負に勝つ、相手に勝つより、自分に克ことが重要になるのではないかと思う。
とても素晴らしい文章だと思った。
図書館で初めて読んだ後、自宅に持ち帰り2度、3度と読み返してスマートフォンで撮影してしまった。
仕事やプライベートで色々なことが重なり、やむにやまれぬ気持を抱えながらもカラオケで歌い続けた。
そう、最大のライバルは自分自身だ。
人を変えることはできないので、変わっていけるのは自分自身だけ。
「鬼滅の刃」のOP「紅蓮華」ではないが、本当にそう感じる。
どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ 咲き誇れ
運命を照らして
今日も皆様にとって、良い一日でありますように。
逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい。
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