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ふしぎデカルト

タイトルはバンド相対性理論の楽曲名である。
ひさしぶりに相対性理論を聞きながらnoteを書く。

デカルト主義と聞くと何でも疑ってかかる懐疑主義のイメージが強いかもしれない。

しかしそのイメージとは裏腹にデカルトは主著「方法序説」の中で「暫定的道徳」として4つの箴言をあげている。

①その国の慣習に従おう。
②何かを決断するときは、それが最善策というつもりで遂行しよう。
③自らの欲求を満たすように努力しよう。だが、それができないときは、世界の秩序を変えるよりも、自らの欲望のほうを変えていこう。 
④真理をもとめよう。

神にはなれない有限な存在である人間は、限られた知性を最大限に使って熟考し、ひとたび決断したら全力で行動に移す。

判断には実行が伴うので、上記の暫定的道徳に従い最善策の「つもり」で迷いを断ち切る。

疑うだけではなく代案として「暫定的道徳」を提示したデカルトは良識を有した先進哲学者といえるだろう。

デカルトにとって暫定的道徳が必要だったのは絶対や完全なものを求め続けた結果、何もできないまま生涯を終えるのは善く生きることに反すると考えたからかもしれない。

不確実であっても自らの行動の指針を打ち立て歩み続ける。

それが神にはなれない、「つもり」の僕たちにできることなのかもしれないな。

「経験にとらわれない」ことを昨日書いたが、良識に基づく暫定的道徳は蔑ろにすべきではないと思っている。

今日も皆様にとって良い1日になりますように。

参考文献
シャルル・ペパン
「フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者」

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竹内康司
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