『陪審員2番』
ほぼ前作観てるくらい大好きな、
クリント・イーストウッド監督『陪審員2番』
すごくすごく観たかった映画。
簡単に言えば”正義とは何か“な映画だけど、
考えれば考えるほど深い。
人が人として生きていく上で重要な問いかけがある。
ここに出てくる登場人物の中で、自分なら誰だろう
(あるいは全員かもしれない)。
自分ならどのように考え、発言し、どう立ち位振る舞うだろう。
人には秘密もあり、守らなければならないものもある。
でも、人に罪を被せてまで自分の幸福を得るべきか。
そんな判断に迫られる時があるかもしれない。
個人的な出来事ならまだしも、裁判になると、
民主主義に基づいて無罪か有罪かジャッジをされる。
そういった意味で、この映画のラストシーンはある意味で正しく、ある意味で悲しい。
社会と自分、家族と自分、自分にとっての正義、真実とは。
ぼくが思うところの“映画らしい映画”。
こういう映画が観たかった。
イーストウッド御大のパワーと人間性溢れる問いかけと、且つキレのある作品。
そして映画を観るうちに真っ先に浮かんだのは聖書からのこの一説。
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マタイによる福音書 7:1-6 新共同訳
「人を裁くな。 あなたがたも裁かれないようにするためである。
あなたがたは、自分の裁く裁きで裁かれ、自分の量る秤で量り与えられる。」
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観た人がどんな感想を持つのか、是非多くの人に観てもらいたいと思う映画でした。