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あなたの1日を3時間増やす「超整理術」レビュー
おすすめ度
★★★☆☆
1. 導入
『超整理術』は、時間や環境の無駄を省き、効率的で価値ある生活を目指すための14の重要なポイントを提案する一冊です。著者は、この14のポイントを1日1つずつ順番に取り組む形式で解説しています。それぞれのテーマがつながりを持って設計されており、最初から順に実践することで、徐々に環境や行動が整い、より高い成果を得られる仕組みです。
本書の冒頭では、オフィスでのデスク周りの整理整頓や書類のクラウド化、スケジュール管理のデジタル化が紹介されています。ただ、自分のようなエンジニアにとっては、クラウドネイティブに働くスタイルが一般的であるため、デスクに紙類がほとんどない場合も多く、こうした初期ステップはすでにクリアしていると感じる内容でした。そのため、後半で解説されている「アウトプットの価値を高める方法」や「自己成長につながるステップ」にこそ、多くの発見と学びを感じました。
一方、会社で特に紙の資料を多く扱っている社会人にとっては、すぐに実践し、結果を感じることができるかもしれない一冊で、ぜひ読んでみることをおすすめします。
2. メイン
14の重要なステップ
本書で提案される14のテーマは、効率的な環境づくりから、時間を価値あるものに変える方法まで幅広く網羅されています。それぞれが順序立てられており、ステップを飛ばさずに進めることで、より効果的な結果を得ることができます。
デスクの整理
作業環境を整えることで集中力を高め、仕事の効率をアップ。最初のステップとして、自分の作業環境を整える重要性が説かれています。書類の整理
必要な書類を簡単に取り出せる状態にし、探す時間を削減することで効率を向上。紙のデータ化
紙資料をデジタル化することで、スペースや検索、共有の手間を省く。スケジュールに落とし込む
タスクをカレンダーに組み込むことで、効率よく予定を進める。データの分類
デジタルデータを整理整頓し、保存や検索の手間を最小化。クラウドに必要情報をまとめる
情報をクラウド化することで、どこでも必要なデータにアクセス可能に。一目でわかる索引を作る
データ検索を効率化するため、索引や見やすい分類を作成。ネタとなるデータを保存する
日常の中で見つけた情報をストックして、後に活用できるようにする。自分の時間を把握する
1日を分単位で計測し、無駄を可視化してさらなる効率化を目指す。定型化で時間を生み出す
繰り返し行う作業をテンプレート化することで、時間を節約。隙間時間の活用
雑務を隙間時間に片付けることで、重要なタスクに集中できる仕組みを作る。習慣化する
整理された状態をルーチン化することで、毎日の生産性を高める。自分をコンテンツ化する
自分独自の考えや経験を発信することで、年収アップや新しい機会に巡り合う可能性を高める。お金の整理
必要な投資と無駄遣いを見直し、特に自己投資に重点を置く。
3. 自分がハッとした内容
隙間時間の有効活用
雑務を隙間時間に処理することで、本当に重要なタスクに時間を割けるようになる考え方が有益でした。無駄の三重構造
必需品でない買い物が「金銭・時間・スペース」という3つの無駄を生むという指摘には新たな気づきがありました。日常をコンテンツ化する発想
些細な日常の情報も価値あるコンテンツに生まれ変わる可能性を教えてくれた点が特に印象深かったです。たとえば、著者が紹介していた「毎日ディズニー駐車場を背景に写真を撮ってTwitterに投稿した人」の話には驚かされました。最初は何気なく始めた投稿が、のちに駐車場の混み具合を判断する情報源として注目され、コンテンツとして大きな価値を持つようになったという実例です。日常の中の些細な行動でも、新しい価値や機会につながる可能性があると気づかされました。
4. どんな人におすすめか
時間が足りないと感じている人
「忙しい」を理由に効率化が進んでいない人にぴったりです。基礎的なテクニックから取り組むことで、生活にゆとりを生み出せます。既に効率化を実践している人
後半に登場する「アウトプットを高める方法」は、すでに効率化に慣れている人にも新たな発見があります。自己成長や発信に興味がある人
自分の価値を高めたいと考える方、ブログや発信活動に挑戦したい方に特に役立つ内容です。
5. まとめ
『超整理術』は、効率化のための基礎的な手法から、アウトプットの質を高める実践的なアイデアまで、幅広い内容を提供してくれる一冊です。14のテーマは順番に取り組むことで、段階的に成果を感じられる構成になっています。特に紙の資料を多く扱う社会人の方には、すぐに実践し結果を得られる内容が多く含まれています。時間を有効に使い、価値ある成果を得たいと考えている方にぜひおすすめします。