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マラソン
大学時代の先輩2人が、60歳を超えてなお、マラソンに挑戦し、各地を転戦していると聞く。そのバイタリティには敬服する。
僕はというと、高校時代、冬の体育の時間に授業の一環で10回、5kmを走らされたくらいしか記憶にない。
走るルートは海岸線にあり、防波堤が海と陸とを遮っている。防波堤を片側に見ながら殺風景な道を走ったものだった。
早い奴で16分から17分くらいで戻ってくるのだが、僕なぞは遅くて、21分ぐらいがせいぜいであった。
それ以降、マラソンの真似事もしていない。42.195kmなんて人間業ではないとさえ感じている。今の僕なら1kmだって走れない。
人間の可能性というのは計り知れないものがある。60歳を過ぎたから無理ということはないのだ。
だからといって僕も挑戦しようなどとは思ってやしない。初めから無理だと決めつけている。それがいけないのだろうが、うつなので、やっぱり難しいだろう。それでもこのまま一生、うつに悩まされて暮らすのも耐えがたいことではあるので、どこかに突破口を見つけたいとは思っている。別にマラソンにこだわる必要ななく、ウォーキングでもいいし、他のことでもいい。ただ今は何もせずに、することも出来ずに文章だけを書いて行くことが精一杯である。この倦怠感さえ取れてくれればなあ。