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Photo by
noranekopochi
島国にて
どうしたって経済格差や出自で相容れないことはある。日本が島国で排他的人格が育ちやすい土壌かつ王政と武家の二重支配の元で階級と家の歴史いうものが重視されやすい社会制度にあったことは大きいと思う。実際に話が合わないなとか、これはないなということがまかり通っていて、その場を離れることも多い。大学までは当たり前のように同じような環境下の人間が集まっていたから、苦労しなかった。私立学校だったからだ。だが思い起こせば小学校の時はえげつないいじめも見たし、それはもう理解不能な家庭環境の子もいたし、当然の事ながらいわゆる避けられがちな出自の子もいた。そこには確かに社会があり、差別も区別も排除もあるのだと学んだのだ。人間が怖いという本質を確信的なものにする六年間であった。以降社会人になってから再度私はこの経験をすることになる。