閑人閑話 「仕事を効率化する二つの方法」
現役で仕事をしていたとき、心がけていたことが二つあった。
「フェイス・トゥー・フェイス」
ちょっとしたことも直接会って伝えるようにしていた。
この動作自体はメールや電話よりも時間がかかるのだけど、長い目で見ると効率的な結果になることが多かった。
用件はメールでも伝わるし、記録として残り後から検索も楽だが、微妙なニュアンスが伝わらなかったり文面を取り違えて解釈されることもある。
直接会って説明すると、そうしたミスが避けられ、相手がどのように受け止めているかを感じ取ることもできる。必要とあれば、その場で誤解を解いたり説得を試みることもできる。
こうしたことはその仕事の課題を認識したり、方針を微調整したりすることにも役立ち、仕事を取りまとめる上で時短に繋がった。
「直近ファースト」
仕事は発生した順番に処理する、というもの。
仕事はいくつもの業務を並行してこなさなければならないことが多い。新しい業務が生じると、とりあえず自分の中で順番待ちの状態になる。
初めは締め切りの早い順に並び替えて手をつけていたが、順番待ちをさせているうちに業務に対する意識が「陳腐化」していくのを感じた。
業務が発生したり指示を受けたりした時は、やるべき事や受けた説明内容を明確に把握していて、それに対するモチベーションも生まれやすいのだが、順番待ちをさせている間にそうしたものが薄れてしまった。
ようやく取り組む番になった時には、内容を思い出すところから始めなければならず、効率が悪くなった。
こうした状況を回避するために、業務は発生した時に処理することを優先するようになった。
例えば会議で次回までの宿題を持ち帰った時は、会議後すぐにそれに手をつける。何をどうしなければならないか記憶が鮮明で、会議中の流れや発想を生かしたまま宿題をまとめることができる。
業務の指示を受けた時も同じことが言える。
もちろんそれぞれの締め切りとの兼ね合いで調整する必要があるが、こうすることによって業務は効率化した。
隠居してからはそんな必要もなくなったが、私生活の中で活用することもある。