Why I Am not a Buddhist 読書会最終回のこととか
本日は土曜日恒例の仏教のアレさんの『Why I Am not a Buddhist 』読書会、ついに最終回である。先週はこんな感じでした。
今日のはこんなん。
エヴァン・トンプソン『Why I Am not a Buddhist 』の総覧は先週で終わったのでまとめ回でした。
著書の内容は仏教モダニズム、仏教例外主義批判である。仏教は他の宗教と違って宗教的ではなく科学的だとかそういう今風の言説に対する批判である。
そりゃ仏教が宗教的じゃないのは明らかだよな。ゴータマ・ブッダはけっこう怪力乱神好きだもんね。仏教の教義の根本というか(ゼロポイントかな?)はブッダが悟ったということである。これが宗教的でないし、超越的でないわけないよな。
仏教モダニズムとか仏教例外主義とかいうのものも超越的でない、普遍的ななにかになるわけではない。特定の特殊な立場である。それは他の宗教とか伝統的な仏教にたいして上に立ってるわけではない。
とはいえ伝統宗教とて密教的に「俺の言うとおりにしておけばいんだ!」というわけにはいかない。秘すれば花とか、知らぬが仏という時代ではない。
そこでコスモポリタニズムというか、対話が必要になる。お互いを尊重し、自らの前提を疑う態度が必要になる。
全体としてはこんな感じかな。
後は宗教の不気味さ、面白さや救済と裏腹であるという話も面白かった。不気味さのないものはつまらない。なんかバタイユっぽいね。
そもそも科学が森羅万象を語り尽くせないのは2500年前とたいして変わっていない。当たり前のことだけど。だからオカルト的なものはいつも人気がある。
というわけで全10回の読書会面白かった。たった1000円でこれだけ楽しめるのだから良い時代になったものだ。
そういえば来週から小山晃弘(狂、会計士じゃないほう)さんが読書会されるということなので楽しみである。
ジョナサン・ハイトのベストセラー『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』である。リベラルがなぜ劣勢に立たされるかを解説しためちゃ面白い本だ。小山さんたちがどのように扱うか、胸が高鳴るね。
エヴァン・トンプソンは批判したモジュール仮説に依拠しすぎないような気もするがシンプルで理解しやすい本だ。
そして夜はタワマン住こと白饅頭氏のツイキャスを聞いていた。
「歳取ってフワっとズレたことを言ってるのキツいじゃないですか」というコメントが印象的だった。地に足つけて生きていくのが大事だなあと思うのであった。そうすると、東浩紀さんがそうなったように、リベラル的空論は言ってられなくなるし、フワっとズレたこと言う痛い年寄りにならなくてすむのだろう。きっとそうだろう。
そんなわけで楽しい土曜日でしたー。