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スティーブン・クーニン『気候変動の真実 科学は何を語り、何を語っていないか?』読んだ

いまごろ読んだ。

大雑把にいうと、メディア、政治家、科学者は気候変動の影響を誇張しすぎという内容だ。

過去数十年、地球が暖かくなっているのは事実だが、それにどれほど人類の活動が影響しているかはなかなか確定しがたい。というか長期的な自然変化のほうが大きくて、人類の影響はあったとしても極小ではないか、、、と指摘されている。

さらには、人類の影響を人類の努力でどれほど相殺できるかも、かなり心もとない。

気候変動に対する人類の影響を誇張して伝えること、そしてそれに対してなにかすべきだ、なにかできるはずだというメッセージを送ることで、利益を得られる人たちがいる。

ひとつはマスメディアだ。彼らはとにかく自分たちのニュースを見てもらわないと話にならないから、センセーショナルなタイトルと記事を上げがちである。

政治家もほぼ同様の事情を抱えている。

科学者だって、自分たちの研究に価値があるとアピールすることで承認欲求を満たせるし、研究費をたくさんとれるだろう。
自分たちの仕事の意義を大げさに掻き立てて、お金や道徳ポイントをかき集めることは、わりとまともな研究者でも普通にやっていることだ。

さらにはグリーンテクノロジーで儲けたい人たちもお仲間だ。不安を煽って自分たちのプロダクトを高く売りつけるのは、カルトの専売特許ではない。

もちろんこれらに乗ってしまう大衆だって無罪ではあるまい。

ただし、本書の主張が真実か否かを判断するのは簡単ではない。懇切丁寧に引用文献をのせてくれているが、そんなものをいちいち読む時間も意欲も能力も¥ないのであった。。。

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はむっち@ケンブリッジ英検
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