『ピーターの法則』読んだ
人は無能になるところまで出世するで有名なピーター先生の本である。
このピーターの法則はよく考えたら当たり前であり、当たり前であるがゆえに無能な上司が世の中にあふれている。
そりゃ昇進が止まるのは能力の限界にぶち当たったときだからね。そして晩節を汚す人が後を絶たない。
感染症のインナーサークルでマナー講師をやっていればよかったのに、外の世界で持て囃されたばっかりに知性の無さをさらけ出してしまった人、たくさん見てしまったこの3年間でもあった。
さらに、組織においては命令に忠実に従うのが優れた部下であるのに、出世すると命令する側になってしまうという宿命がある。
ピーター先生は例外はないと言っているが、例外はいくらでもある。無能になるまで出世するのに十分な時間がなかったり、アスリートなどは出世ではなく肉体的な衰えのために無能になる。
才能がありながら早逝した人は無能になることができないのだ。
そのような例外はさておいて、有能でいられる地位のまま余生を過ごすのが幸せと思われる。低い土俵で俺つえーしてるほうが楽しい。だがしかし多くの人は、刺激を求めて強迫的に無能へと突き進むのだ。
そして本書においていちばん刺激的な記述は、フロイトを批判して、欲求不満は昇進願望ではなく、昇進の結果として生じるとしていることである。
たしかに十分に高い地位にあるはずなのに、欲求不満な人々がたくさんいる。それらのうちの相当数が、無能になるまで出世してしまったためにストレスを抱え込んだり、承認欲求餓鬼になってしまってるのだろう。
そんな不幸な事態に陥らないためには出世しないに限る。自分の得意なことをやって人生を消化していくほうがいい。
昇進をオファーされたら断ればいいが、実際にオファーされると家族のプレッシャーなどで断れないことも多い。昇進を断ったために離婚したり自決に追い込まれた男性の例も本書では紹介されている。だからそんなオファーされないのがベストである。
そのためには仕事の本筋とはあまり関係ないところで無能さをアピールするといいらしい。これがサブタイトルにある「創造的無能」である。仕事の本質的なところで無能アピールするとクビになるので気をつけよう。
無能と怠慢は違う。無能と感じたからといってしゃにむにがんばってもしょうがない。その程度の能力だったのだからあがいてもしょうがない。
ただし自分では自らのポテンシャルがその程度と認識することは難しい。努力して壁を乗り越えてきた人ならなおさらである。だから無駄にあがいてしまう。
ポテンシャルの限界に達していたら、あがいたところで壁は超えられない。そしてストレスを抱え込むはめになる。
私自身はこの10年ほど、俺はこんなもんなのかという諦念と、もっとやれるはずという自負の間で揺れ動いてきた。そしてどちらかというと諦めるほうに傾いてきた。
だから今日も配線整理に励んでいる。
せっかくなので最近導入したグッズの一部を紹介しよう。昨日からAmazonのセールやってるしな。
まずはモニタースタンド。机はクランプ型のモニターアームをつけられるものにすべきだが、職場の机は選択の余地がない。またガラスなどの材質を好む人はクランプで傷つけたくないだろう。そういうケースでは自立型のモニタースタンドが必要だ。
このサンワサプライのスタンドはモニター2枚装着できるし、頑丈だしおすすめだ。土台が少し大きいので奥行きのない机だと圧迫感あるかも。
モニターについてくるスタンドはVESAを拡張できないので原則として使用しない。
とりあえず定番の長尾製作所のクランプテーブルを装着したので、モニター背面に無粋なケーブルなどをうまく収納していきたいと思うのであった。