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都をどりいってハイカルチャーとサブカルチャーについて考えた

 新装なった南座で都をどりを見てきたのである。都をどりは本来は芸妓舞妓のイベントであり南座でやるものではないのだが、先斗町の歌舞練場が改修中のため南座でやっているのである。日曜日ということもあってか南座は満席であった。

 まあそれなりに楽しいひとときではあったが、舞妓さんて本来はスーパーコンパニオンとかキャバ嬢とかホステスとかの古風で上等なやつではないかという気がしてきて、いやこれはムーラン・ルージュ的なサムシングではなく伝統芸能なんだと言い聞かせる一時間であった。

 舞妓さんを祇園の飲み屋に呼んで楽しむのと、港区女子とシャンパンタワーの違いはなにかみたいな話を先月くらいに畏友らとしたような気もする。ハイカルチャーとサブカルチャー、エロティックキャピタルが露骨にみえているか否か、などといった議論がなされた。自分としては様式が大事であると思う。洗練の果てに様式化されていったものの美を感じないではいられないし、その反復は差異を生み出しそこに愉悦はあるんだろう。ちなみには私はジル・ドゥルーズの『差異と反復』は読んでいない。

 とはいうものの、南座は満席、外国人観光客の皆さんもけっこうおられて伝統芸能としては勝ち組であることは間違いないと思われたのだ。これは近年の円安に乗っかってインバウンドを取り込んだ京都という観光都市の勝利というほかない。大阪、神戸、奈良にたいして圧倒的なアドバンテージがあったのである。

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