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#823 読書論35|日本人よ!(イビチャ・オシム)

本日はここ最近、蹴球論でオシムJAPANについて書いている勢いで、イビチャ・オシムの著「日本人よ!」を紹介したい思います。


「オシムの言葉」

オシムが日本代表の監督に就任した2006年、僕は社会人デビューをした年でした。
社会人1年目はベンチャーに行ってしまったが故に、意識の高い同僚たちはビジネス書を読んでいるんですが、僕は一切興味を持てず「島耕作」とかを読んでいたんですが、周りの意識の高い同期の1人がこの「オシムの言葉」を読んでいました。
この同期はサッカーに一切興味が無いにも関わらずです。

そんな人間すら興味を持って読みたくなるくらい、オシムは哲学者であり、ビジネスパーソンへの指南書にも繋がる本を出せる知将だったんですね。

この本で一番有名なのはこれですね。

ライオンに追われたウサギが肉離れを起こしますか?
要は準備が足りないのです

そして僕はこの本を持っていたんですが、家で見つからなかったので・・・
同じく所有していた「日本人よ!」を今日は紹介しましょう。


「日本人よ!」で刺さるオシムの言葉


1. サッカーとは…

サッカーとは、人生である

人生で起きることはすべてサッカーで起きるということをオシムは格言として集約しています。
「歓喜」「悲劇」「絶頂」「ストレス」「成功」「失敗」「栄光」「挫折」「勝利」「敗北」など、一生で味わう体感を90分で味わうという事ですね。
オシムならではの、深みのあるお言葉ですね。


2. リスペクトとは…

リスペクトとは、全てを客観的に見通すこと
全ての相手をノーマルだと判断すること

日本でリスペクトは目上の人に対して「尊敬」の意味を持つのですが、オシムが言うリスペクトは「客観的な価値を見極める」ということであり、目上の目下も無く、誰もが長所と短所を持っていることを理解することと述べております。
例として、ブラジルに対してもリスペクト(客観的な視点)は必要であれば、イエメンに対してもリスペクトは必要と語っており、リスペクトを間違えると、しばしば失敗が訪れると説明しています。


3. 代表メンバーの選出は…

代表メンバー選出の基準の一つは、頭の良さということ。
あと少しの自信が必要。

前段で、日本人はブラジルやバルセロナと同じサッカーをやろうと目指すべきではなく、日本人に合った「日本化」を目指すべきと語っております。
具体的には日本人は背が小さいというハンデがあるから、持ち合わせた敏捷性やモチベーションを駆使して戦うべきでありという話であり、それを総じて、足で上手くいかない場合は頭脳で欠点を埋め合わせる事が重要とオシムは語っております。


4. 規律と自由のどちらが大切かは…

トルシエは規律に重きを置き、ジーコは自由に重きを置いていた。
サッカーにおいてはどちらも重要で、片方が欠けてしまえばもう片方もうまくいかない。
自由化規律かなんて二者択一の考えはバカげている。

そうなんです。二者択一での話じゃないんですよね
それをジーコさんに教えてあげて欲しかったですね・・・泣


まとめ

一部、抜歯して紹介しましたが、やはりサッカーだけで言える話ではなく、視座を高く広げると「ビジネス」「人生」においても置き換えられる名言をオシムは残してくれています。

「リスペクト」に関しては、マネジメントにおいても言える事ですね。
良いマネージャーは部下へのリスペクトの精神を持っている気がします。


「頭脳で欠点を補う」というのも、まさにビジネスにおいて置き換えられる話でしょう。
その欠点が「会社規模」「社員人数」「資本金」だったとしても、今いるリソースだったりの知恵をフル活用して、勝てる戦略・戦術を駆使し、自分の土俵で勝負をしていくことが重要なのですね。

是非、チェックしてみてください!


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