#310 人事論③|面談の有効活用事例 〜悩める中堅社員の悩みを解決する面談法〜
前回は新入社員に向けた面談について色々と偉そうに書かせていただきましたが、今回は中堅社員について、面談で悩みを解決する方法を紹介したいと思っています。
とは言え今年の4月から人事責任者になった私もまだまだペーペー。
最近ははかなり面談ばっかりやっており、自分を面談男と、闘将!面談男と自任していますが、そんな面白くないですね。
にも関わらず前回同様に使って見ました。
中堅社員の面談タイミング
前々回の手記で「新入社員」「コンディション不良者」「マネージャー」に面談をするべきと論じましたが、これだと「コンディションが悪くなさそうなある程度社歴のあるヒラ社員」は永遠に面談できなくなってしまうんです。
で、肌感というか、ある程度の経験則に基づいた考察ですが、問題を抱えている70%くらいはこの中間層だったりすると思っています。
故に、適切なタイミングで、色々と引き出さなければなりません。
給与の話、キャリアの話、人間関係の話などなど、聞きたいことはたくさん、山ほどあります。
とは言え、急に人事担当が「面談しましょう」なんて言ったら警戒するんですね。なので、なんというか・・・「面談をする理由」というか、アリバイ作りが必要となってきます。
これらは僕がよく行なっているテクニックなので、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
1.入社*年(*ヶ月)面談
節目を無理やり作ってしまうというスタイルですね。
前回説明した新入社員面談は3ヶ月までしかやらないので、「半年」「1年」「1年半」など、そうした節目での面談としての動機付けとしては問題ないでしょう。
そしてこの場合、重点的に話を聞きたいAさんと同期入社のBさんやCさんとも面談をしなければならないという弊害はありますが、不思議なものでBさんやCさんからヘヴィーな相談事が出てくることが、得てして起きたりします。
2.ベテランに話を聞きたいという体の面談
これは上記1に近いのですが、古株の社員に異変が見つかった時の対処法となる面談です。
など、そうしたテーマで対話をするんですが、その中で「昔は良かった」という会話の流れになることが多いと思っています。
まぁ形の見えない未来より、形の見える過去の方が多くを語れますし、そこの会話の節々に「会社に対する愛着」が出てくると思うので、そこを掬い上げ、そこから色々とヒアリングをするのが◎ですね。
3.マネージャーに話を聞く面談
そして、前々回で議題にしたこちらも開始しております。
こちらで確認したいのは「部下の様子」と、「本人の様子」ですが、まず部下についてのヒアリングをしていると、「あ、このマネージャーは大丈夫あな」「このマネージャーはちょっと危険だな」というのがわかります。
それは、部下(一般社員)からヒアリングした心情と、マネージャーが思う部下への感情が、同じ方向を向いているかですね。
この辺がズレてると、「あ、このマネージャーあんまりマネジメントできてねーな」と思わざるを得ないので、ここは重要です。
あと、やっぱり部下について熱く語れないマネージャーも心配してしまいますね。
そういうマネージャーは、マネージャー自身としてもヒアリングすると色々出てくるんですが・・・
面談における中堅社員へのアドバイス
これはなんでしょう?
自分で挙げておきながら、答えは難しいと思ってますが、心構え的なものも含めて、無理やり当てはめてみましょう。
1.その人を知った状態で面談すること
まず、面談で時間を割いてもらっている以上、これはマストですね。
僕は社歴も長いのでそうないですが、対象者の「名前の読み」「入社時期」「これまでの配属部署」「会社での経歴」などはしっかりと押さえておくのがマナーです。
とにかく面談担当は減点法で評価されると考え、余計な失点はしないよう気をつけましょう!
2.褒めたり肯定すること
面談は詰める場でも、糾弾する場でもないので・・・相手を批判したり、追い込んではいけません。
褒めて、肯定することで言葉を吐き出しやすい状況を作りましょう。
3.鸚鵡返しをすること
面談において成功方法はそう、簡単に伝えられなかったりするので、相手の意見を批判するのは前述の通りNGなのですが、共感しすぎても良くなかったりするので、そういう時は相手の言っていることを繰り返すだけでも良かったりします。
4.少なからず少しでも気分を挙げて終わらせること
上記の2〜3を活用して、これを実現することが面談の本懐です。
「あ、面談で話聞いてもらって良かったな」という状況を作ることこそが、面談担当の責務となります。
こう思ってもらうことはそんな難しいことでは無いので、誠心誠意話を聞きましょう。
5.また面談の約束をすること
そしてこれも重要ですね。単発で終わるのではなく、継続でアポを取れると理想ですね。
その竿には「次は何を話そう」や、「今回は何から話そう」と言ったように、面談にストーリー性を持たせることが可能となりますので、この点も意識していきましょう。
まとめ
以上、そんな感じで私が意識する中途社員との面談を綴ってみました。
面談は時間がかかり、コストである点も否めないですが、面談をすることでの課題の早期発見や、従業員に対する理解向上など、面談をするメリットが多いので、人事担当の方は面談を多く実施できる環境を作り、積極的に実施をしましょう!
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