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#113 読書論⑦|アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス)

読書論、小説も書きましょう。
と言っても最近はあまり読んでいないので、過去に読んだ名作について紹介しましょう。
ではまず、僕がこれまで人生で読んで最も感動した小説を紹介します。
有名なので皆さんもご存知だと思いますが、こちらです。


あらすじ

主人公のチャーリィ・ゴードンは知的障害を持つ青年で、パン屋さんで働きながら知的障害者向けの学校に通っています。そこではキニアン先生という担任の先生が献身的にサポートしてくれているのですが、そんなある日、学校の学長が「頭を良くしたくないか?」と言う脳手術の提案を受けます。

その脳手術は知能指数を劇的にあげる手術であり、これまでに動物実験でハツカネズミのアルジャーノンには成功した手術でして、その手術を受けたチャーリィは劇的に頭が良くなり、そして頭が良くなりすぎたが故に他人を見下したり、過去の記憶なども鮮明に思い出し、自分が馬鹿にされていた経緯などを知り腹を立てる傲慢な性格になったりします。

で、そんなある日、ネズミのアルジャーノンに異変があり、その脳手術の副作用が発覚して・・・と言う感じです。
小説の結末を言うのは野暮なので、是非読んで欲しいですね。


この小説と出会ったきっかけ

大学時代、完全に昼夜逆転した生活を過ごしてまして、1〜2時くらいまで友達と飲んで、風呂に入って、ロフトの明かりをつけて本を読んで寝る生活を送っており、この時期はクソほど本を読みました。
大抵ブックオフで100円で買った本で、英米文学とか読み漁ってました(ほとんど忘れちゃってますが気に入った小説は何十回も読んだりはします)
この本もそんな時に出会いました。

昔菅野美穂のドラマでやっていたので大枠のあらすじは知ってましたが、そんな感じで読んでみました。

この物語が秀逸なのは、全てチャーリィ・ゴードンの1人称で物語が書かれており、全て「経過報告」なんです。
最初は「けいかほうこく」で、全てひらがなで誤字だらけ(この辺の翻訳のセンスはマジで凄い)で読みづらいんですが、チャーリィのIQ向上に伴いどんどんレベルが高くなってくるんです。この辺の描写が素晴らしい。

そして引き込まれて、2時とかに読み始めて、気づいたら朝6時とか7時になっていました。小説は分量で「残りページ数」が分かるのが僕は醍醐味と思ってますが、終盤に近づくにつれて辛くて辛くて、読了後は号泣
後にも先にも小説を読んで泣いたのはこの作品のみです。

とにかく、読み終えたあとなかなか眠れないくらい感動し、本当に衝撃を受けた作品でした。
この感動を分かち合おうと、当時バンドを一緒にやっていて割と文学を読むドラマーとトランペットにお勧めしたんですが、2人とも号泣してましたね笑


所感

この物語はハッピーエンドなのかバッドエンドなのか解釈によって分かれますが、僕は前者だと思ってます。
何故かと書くとネタバレになってしまうので控えますが、とにかく色々な解釈を生み出せる本は名作だと思っています。

全世界で愛されている名著なので、是非読んでみて欲しい作品ですね。







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