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「頑張って変人ぶる真面目」という変人

私はルールというものへの執着が強い方の人間である.多少理不尽であったり意味がないように思えるルールでも,とりあえず従った状態で文句を言いたい.

別に善人ぶりたいわけではない.むしろ私はただ小心者なだけなのだ.ルールに従っていると「安心」できる.DIO様も言っていた.人は安心を求めるために生きるのだと.

世の中には,意外とルールを守らない(で平気でいられる)人間が多い.複数人で行動しているとき,私以外の多数がルールに違反した行動をすることが多々ある.本当に,小学校の頃から今に至るまで,数え切れないほどこのシチュエーションに出くわしてきた.

そんなときに自分だけがルールを守るとどうなるか.当然だが,浮きに浮く.そして,場合によっては場を白けさせることになる.それはそれで嫌である.私は不幸にも,そこまで鈍感ではなかった.

ルールは守りたい.しかし白けさせたくない.そんな私が人生の中で自然に体得した手法がある.

手法:そのルールを遵守する変な動機(笑えるもの)を捏造する

これが意外にも強力である.つまり「お堅いやつ」から「面白い変なこだわり持ってるやつ」に印象をすり替えるのである.私は幸運にも,変人に思われて平気なタイプであった.

この手法を使うと,大体「なんだよそれww」で済ましてくれることが多い.それでも済ましてくれない人間に対しては,早急に縁を切る.そうやって今まで生きてきた.「ルールを破ってしまえば楽なのに」.そう思う人が大半なのだろう.だから私はこんな面倒なことをしている.

そもそも「ルールをそこまでして守りたい」ことこそが「変な動機」と言われればそうなのだが,何せこれは笑えない.絶望的に笑えないのだ.だから僕は今日も,笑える変な動機を捏造して,変人として生きてゆく.


真面目がここまでして頑張って変人ぶっている.これを変人と言わずして何と言う.



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