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【英明果敢なクロップ】アーセナル0-2リヴァプール マッチレビュー[FAカップ]



スタメンとフォーメーション

イングランドは年末年始の毎年恒例ファッキン過密日程がひと段落しカップ戦ウィークに突入。この両チームは23年の12/23(1-1▲)、約3週間前に対戦があった訳ですが、3週間足らずでチーム状況は明暗を別れることとなりました。

明暗の「暗」の方なのが今日のホームチーム・アーセナル。
12/23の試合を終えた時点で、リーグではリヴァプールと勝ち点1差の首位に立っていましたがそこからウェストハム(0-2●)→フラム(1-2●)と連敗し結局4位で年を越すことになりました。

打っても決まらないのに簡単に取られるのが今のアーセナル。
ウェストハム戦は30本以上放つもネットは揺らせず、逆に2発はあっさり取られる形となりました。
加えて冴えない指揮官アルテタの交代策。ビハインドを背負ったこの2戦は途中から[3-1-4-2]を試したりしましたがいずれもパッとせず。いずれも波、と言ってしまえばそれまでですが、この試合はどうなるでしょうか。

破れたフラム戦からは3枚変更。カップ戦ということもありGKをラヤからラムズデール。DFラインは前節から変更なし。CFだったエンケティアが外れ前節中盤のハヴァーツがCF、代わりにジョルジーニョを中盤に。LWGのマルティネッリが外れネルソンが起用されました。
フォーメーションはジョルジーニョとライスが同時起用ということもありいつもの4-3-3ではなく、[4-2-3-1]という並びになりました。


逆に明暗の「明」の方のリヴァプール。
前節のマッチレビューでも書いた通り(見てない方は是非)、ホームで2戦連続引き分けという決め手に欠くゲームをやっていた訳ですが、ポジティブに捉えれば「負けていない」という。アーセナルが1Ptも積めない中コツコツと勝ち点を積み重ね、知らぬ間にトップへと踊り出ていました。
この試合から好調だったサラー・遠藤が国際大会によってチームから離れています。両方勝ち残れば2月中旬まで離脱となるため、むしろリヴァプールはここからの1ヶ月が正念場かもしれません。

勝ったニューカッスル戦から変更は4枚。アーセナルがGKをローテーションしたのに対しリヴァプールはアリソンから変更なし。DFラインはCBのファンダイクが体調不良により欠場、代わりにクワンザーがスタメン。中盤はアジアカップで離脱の遠藤の代わりに怪我から復帰し好パフォーマンスを見せたマクアリスター、ハムストリングの負傷で途中交代していたソボスライがメンバーから外れガクポが、AFCONで離脱となったサラーの代わりにエリオットがそれぞれIN。
ガクポとエリオットの位置が予想しづらいところでしたがエリオットがRWG、ガクポがRIHとなりました。システムは[4-3-3]。

スタメンとフォーメーション


抜け出せないリヴァプール、決められないアーセナル

リーグ戦のニューカッスル戦ではファンダイクからの配球を軸にアタッキングサードまで攻め込んだリヴァプール。しかし今日は序盤からアーセナルのハイプレスに手を焼く展開となりました。

アーセナルのハイプレスはCFのハヴァーツがスイッチ役。アーノルドのいるリヴァプール右サイドへのコースを制限しながらプレスを掛けていく。ウーデゴールも前に出ることにより前2枚でリヴァプールの最終ラインへ圧を掛けていくケースが目立った。
その後ろのジョルジーニョとライスもお互いの対面するIH(ジョルジーニョ-ガクポ・ライス-ジョーンズ)へ積極的に飛び出すことで、リヴァプールはなかなか最終ラインから抜け出すことができず、アーセナルのハイプレスに捕まるシーンが多く見られた。

1分40秒のアーセナルのハイプレス。
ハヴァーツのアリソンへの寄せからLCBのクワンザーにパスが出たところでウーデゴールがプレス。LIHのジョーンズはライスが捕まえていたため、ロングボールでCFのヌニェスを狙ったがサリバにボールを奪われた。


敵陣でプレーを続けるアーセナル。
11分、LSBゴメスのところまで追い込んでサカがボールを奪い、ウーデゴールがシュートを放つもクロスバー。
29分、今度はマクアリスターからライスがボールを奪い、最後はハヴァーツもシュートはうまくヒットせず。
43分は出口を作ろうとインナーラップするアーノルドに着いていったLWGのネルソンが中央でボールをカットし、最後はハヴァーツ。しかしこれも決まらない。

逆にリヴァプールは45分、中央でボールを奪ったところからガクポが運び最後はオーバーラップしたアーノルド。このシュートもバーを叩き、結局前半は0-0。
ここ数試合の決定力不足をこの試合も露呈したアーセナル。苦しい展開が続いたリヴァプール。アーセナルペースであることは間違いありませんが、嫌な感じで前半を終えたのはリヴァプールではなくアーセナルだったかもしれません。


また冴えるクロップ・活かすアーノルド

リヴァプールは後半開始から前線の並びを変更。
CFにガクポを入れ、LWGにヌニェス、ディアスがRWGに。エリオットがRWGからガクポのいたRIHへと移動。ヌニェスがWGに回ったことで、リヴァプールの両WGはスピードに特化した布陣となりました。

もう一つの変更はRSBアーノルドの立ち位置。
ボール保持の開始の時点で本来のポジションを捨て、中央へ移動しボールを受け、スピードのあるWGへダイアゴナルのパスを届けていく。
これにより前半は苦労したアーセナルのタイトな中央を抜け出し、WGから前進することに成功した。
前半よりCBの幅が広がったのもグッド。ハヴァーツとウーデゴールを避けアリソンから中央へのプレイヤーへボールを刺しやすくした。
今季のリヴァプールは一度敵陣まで入れば得意のプレッシングで押し込める。ロストしても得意のプレッシングでボールを奪い返し、敵陣での保持の機会・チャンスの回数を後半開始15分で増やしていった。

54分。アーノルドが下がりクワンザーからボールを貰い、LWGのスピードのあるヌニェスへ。
最後はフィニッシュまで持ち込めた。この展開が55分、57分とチャンスを作った。

59分、リヴァプール最初の交代。
ガクポに替えてジョタ、マクアリスターに替えてフラーフェンベルフ。
ジョタの交代はニューカッスル戦と同じ効果を期待しただろう。前線の活性化させ、ゴールを奪いに行くリヴァプール。

62分、アーセナル最初の交代はLWGネルソンからマルティネッリ。
アーノルドからすればこの交代は来てほしくなかっただろう。ファーストタッチの63分から67分、72分とチャンスを演出する。アーセナルも前節のリヴァプールのようにRCBのサリバからマルティネッリの対角のロングパスでアタッキングサードまで攻めるシンプルな展開が増えていった。が最後で精細を欠くアーセナル。

80分、リヴァプールが左コーナー付近で得るとアーノルドのクロスをアーセナルのLSBキウィオルがOG。ウェストハム戦を彷彿とさせるあっさり失点でついにスコアが動く。リヴァプールはまたもラスト15分でゴール。
この後88分まで動かないという謎ムーブをアルテタがかまし94分、前に出たアーセナルからボールを奪い、ヌニェス→ジョタと繋ぎ、ディアスが右隅に叩き込み勝負あり。最後の最後で今の両チームの前線の強さの違いを証明することになりました。


感想

アーセナルはこれで公式戦3連敗。
前半の決定機、マルティネッリが入ったあとのチャンスも活かせずノーゴールで終わったのはかなり深刻。冬ストライカーの補強はあるでしょうか。夏あんだけ使ったし予算があるのか知りませんが、、、
波はどのチームにもあるので今は耐え時と考えるしかありませんが、リヴァプールが蘇ったことにより、今季のプレミアは数年周期で来る異常な勝ち点での優勝争いの様相を呈してきてますので流石に次の試合も落とすとジエンドかもしれません。次はパレス、もはや説明不要のアウェイでやるチームなので油断禁物。

リヴァプールはこれでFAカップも勝ち残り、21-22同様4冠が見えてきました。1つ違う冠だけどな。
後半のRWGディアスは最初サラーがいないオプションの見極めか~とか思ってましたが普通にやれました。サラーがいなくてもジョタの復帰によりヌニェスがLWGに回せるのが大きい。この前線のポリパレント性は相当助かります。
次はミッドウィークのフラム。カラバオカップ準決勝1stLegです。
アーノルドがどんどんスペシャルな存在になって来ている中、休ませるでしょうか。アーノルドがこのパフォーマンスを保てるのかがここから先の最重要ポイントかな、なんて思ったりしたゲームでした。
(このnoteをあげようとした瞬間数週間怪我で離脱することが確定しました。ふざけんなよ。)


最後に
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