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なつかしの『ロックマン』がもっと楽しめるようになる話。

突然だが、“ロックマン”というゲーム作品をご存知だろうか。
なんと今年30周年になるゲームシリーズのことである。
ただ、この”ロックマン”。同じゲームキャラクターである、マリオやソニックとは一味も二味もちがう。
実は、なんとも変わった何世代にも渡る壮大な物語だということはあまり知られていないだろう。
そしてそれを知ることで、今後『ロックマン』を遊ぶときに見る目が変わる!かもしれないことを語りたいと思います。

ってことで、まずはそもそも”ロックマン”についてお話ししていきましょう。

記念すべき1作目は1987年、「ロックマン」の発売です。おなじみスーパーマリオのようにジャンプを駆使して横へ進んでいくタイプで、ロックマンの腕から発射されるロックバスターと、ボスを倒して得られる特殊武器を使ってステージをクリアしていく、というゲームです。
この初代「ロックマン」シリーズが現在までに10作発売されていて、そのほかの「ロックマンX(エックス)」「ロックマンエグゼ」などなどシリーズは派生していき、総作品数は136作!!となるカプコン社が誇る代表的な作品です。

この”ロックマン”、特にアクションゲームとしても骨太で、初心者にはツライほどの難しさもあり大人気なわけですが、これに加えて深い話の面白さというのもありまして。
ここからはようやく、壮大な話を順々に追っていきましょうか。

■ストーリーが深くて面白い。

『ロックマン あらすじ』
200X年、ロボットと人間が共存する時代。
突如としてライト博士の作ったロボットが、ワイリー博士の地球征服の野望によって暴走させられてしまう。
ライト博士に作られた家庭用ロボット「ロック」は、自ら懇願して「ロックマン」となり、暴走ロボットたちを救い、悪の科学者Dr.ワイリーの野望を打ち砕く。

これ以降、このDr.ワイリーという悪者が、毎回毎回何かしらの悪さをはたらき、ロックマンがやっつける。という”あるある図式”で2,3,4…とシリーズは続いていきます。思えばマリオシリーズだって、クッパを倒してピーチ姫を助ける物語が永遠と続いていますね。アクションゲームを楽しむ上で、難しいストーリーはいらない、とも言いきれそうです。

そして同じように、ロックマンの時代から100年後の設定の次世代ロックマン「ロックマンX」シリーズでも”あるある図式”は変わらないんですが、このあたりから時系列的な話をつかった深みが出てくるので、シリーズを遊べば遊ぶほど面白くなるので要注目なのです。

■100年後のロックマンもライト博士製!

『ロックマンX あらすじ』
『ロックマン』から100年後、ある封印から目覚めたロボット、ロックマンXは、犯罪を犯すようになった一部のロボットたちを排除するための機関"イレギュラーハンター"に所属し、先輩ハンターのゼロとともにイレギュラー排除にいそしんでいた。

実はこのXは、ライト博士が研究中に未完成のために封印していたロボットだったのです。つまり、ライト博士の2代目ロックマンということ。

そして、Xシリーズの宿敵であるシグマというロボットは、Dr.ワイリーのような立場で毎回凶悪な悪事をはたらく役回り。
しかしシグマって、元々は良い心の持ち主だったのです。ある出来事を境に悪に寝返ります。その出来事が”ゼロ”の暴走
ある日、イレギュラーハンターの精鋭部隊の隊長だったシグマは、ゼロという赤いロボットを鎮圧するために立ち向かった。シグマはゼロの鎮圧に成功するものの、その日から様子がおかしくなっていきます。
一方ゼロは正常に機能するようになり、封印から解かれたXと精鋭部隊に所属し、ゼロとXは一緒におかしくなったシグマと戦うことになります。

さて、ここで出てくる赤いロボット”ゼロ”。一体なぜ暴走していたのかが「ロックマンXシリーズ」を追うごとに明らかになっていくのが面白いのです。
このゼロというロボットは、元はワイリー博士が作った最後のロボット。というのが明かされていきます。

これは…かなりつながってきましたね!

暴走していた原因は、ワイリーのロボットだから、だったのです。100年も時を超えて悪事をはたらこうとするだなんてワイリーって、本当に性根の腐った大悪党…
でもその後はゼロではなくて、代わりにシグマがおかしくなってしまいましたよね。実は、ゼロとシグマが戦いの最中に悪のウイルスが移ってしまったと考えられます。(X4ではアニメで描写されています。)
こうして、ゼロが持つべきだった悪のウイルスはシグマの体に乗り移り立場が逆転、シグマウイルスとして他のロボットまで悪の手に染めてしまうようになります。
そして運命のいたずらなのか、ライト博士の作ったエックスと、ワイリー博士の作ったゼロは、巨悪を倒すために協力しあう親友となっていくのです。ワイリーにとっては、皮肉とも言える展開でしょう。

■さらに未来!別世界!世界はどんどん広がっていく。

ロックマンXからさらに100年後。ロックマンXの活躍で終結した戦争だったが、ふたたび訪れた世界の危機に、封印されていたゼロが目覚める。ゼロはまた戦いに身を投じる。
というのが、『ロックマンゼロ』シリーズ。ゼロが主人公になったけども行動はまさしくロックマンそのもの。ワイリー製にも関わらず世界を守る勇者となる、第三世代ロックマンです。
以降『ロックマンゼクス』シリーズにも続いていきます。

そして、ロックマンXからすっ飛ばしてさらに数千年。世界のほとんどが海に沈んでしまった世界でのお話が「ロックマンDASH」シリーズ。遺跡を発掘するディグアウターとして”大いなる遺産”を求めて冒険する少年ロックが主人公になっています。
こちらの初代ロックマンとのつながりは不明ですが、本名が「ロックマン・トリッガー」という古代文明最後の人間に作られた存在だと判明します。
時代的な順番でいうと、(今のところ)最終世代ロックマン。とでも言いましょうか。

以上の作品とはまったく別の世界で活躍するのが、『ロックマンエグゼ』『流星のロックマン』シリーズ。
人間があやつるインターネット上のデータとして存在するロックマンたちが、ウイルスデータと戦っていくという、”ロボット”ではなく”インターネット”が発達した世界観で物語が展開していきます。



ということで作品同士が大きな世界の中で壮大につながっているのがお分かりいただけたでしょうか。
シリーズごとに、つながりをにおわせる要素が詰まっているので、少しずつでも遊んでみることをお勧めします。
アクションだけでなく、ロボットのくせに何世代にも渡る物語にも要注目!という記事でございました。

ところでロックマンシリーズは本当に2017年が30周年なんですが、クラシックスコレクションという初代シリーズをまとめた作品は2作品出ているものの、新作はここ数年出ていないという…なんともさびしい状態。
MARVEL VS capcomシリーズや、大乱闘スマッシュブラザーズ、スマホゲームにもコラボ出演をちょくちょくしていて、愛されるキャラクターたちではあると思うのですが…。

まぁウラ事情みたいなものでごたごたしてしまったこともあったので、いずれはウラ事情もまとめて記事にできればとは思いますが…
愛されている”はず”のロックマンを著者はもう少し応援してあげたいなぁと思う次第でございます。

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