「ふつうの子」なんて、どこにもいない
「ふつうの子」なんて、どこにもいない
木村泰子 著 家の光協会
すべての子どもの学習権を保証する学校を作る 木村さんの取り組みを描いたドキュメンタリー
映画 「みんなの学校」を以前に観た。それからこの本を読んだ。
名言がずらりすぎて、いくつか引用します↓
「ふつう」というのは、その場の、その時代を占めているその他大勢の人が出す、「空気」なわけです。正しいか正しくないかではなくて、数が多いから「空気」をつくっているというだけ。
自分の考えを持つ。それが当たり前のこととして、子どもの中に蓄積されていかないとあかんでしょ。これが義務教育で身につけるべき最低限の学力です。
誰かが言うから、そう決められているから従うのではなくて、それが「自分にとって大事なのはなぜか」を、自分自身で考えていく力をつけていかなきゃいけない。学校でも家庭でも、教育の原点はそこにある。それを外したらダメなんです。
点数や偏差値、受験のための「見える学力」をつけて、いい大学に入れば、社会に出るといい就職先が待っている。そこで、いい仕事に就けば人が幸せになる。そうみんなが信じている時代がありました。実際にその時の社会には、そういった人材のニーズがありました。
「ザ・画一的」がスタートした時代です。まさにこの時代に学校教育を受けてきた人たち、自分が考える行為を奪われてきた人たちが、ちょうどいまの親世代の主流になってきているんです。
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ここまで引用。もっとたくさん名言があるけどね!
学校に通う子どもたちも、働く先生たちもきっと今しんどい思いをしている人たちが少なくなくて、その中でそれぞれ目の前の事にせいいっぱいかもしれない。
気づかないうちに「ふつう」に囚われすぎているかもしれない。
私たちは、誰しも、共通項を持ちつつ一人一人が変わった人である。
学校で働いている先生たちにも観てほしいなあ。