何度目かの夏のはず

ちぎれそう
あの子と僕と
油蝉


セミの声を聞き比べてみよう、そんなラジオのワンコーナー。意識して聞くアブラゼミの鳴き声はいまにも千切れてしまいそうで、親近感があった。

わたしの日々もそんな感じだ。

いますぐに投げ出してしまえる脆さがある。

終わりのない無目的を繰り返している。

何もない。

蝉の声と柔らかい風、ラジオの決まりきった音声以外何もない。

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