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四天王寺の「蚤の市」

こんにちは。ぼーんぐんです。

曇天の日曜日。大阪天王寺にある「四天王寺の大師会」へ行ってきました。

大師会とは弘法大師忌。弘法大師の月命日のことです。

四天王寺へは最寄りの天王寺駅から参ります。大阪の南にある天王寺駅は近年では「あべのハルカス」で有名かもしれませんね。

下車後、谷町筋に沿って真っ直ぐ北へ徒歩15分ほどでしょうか。聖徳太子で有名な「四天王寺」に到着です。

毎月21日は俗に「お大師さん」と呼ばれ境内に露店が並び、たくさんの参詣の方が来られます。今日も大勢の人出で大変な賑わいです。

弘法大師は若き日に四天王寺に詣でて、西門にて入日を拝する日想観を修されました。この機縁により毎月21日に大師会としてのお詣りが江戸時代より盛んになったと言われております。

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私のお目当ては、もちろん露店(蚤の市)です。境内一円に食べ物のお店や日常品、アンティークなどの露店が出るんです。

みなさんは骨董市、蚤の市などの露店はお好きでしょうか。

四天王寺敷地の至るところに出ていますから、すべて見て回るのにはかなりの時間がかかります。

私は骨とう品を見て回るのが好きで冷やかし半分で店主と掛け合いします。最近は怪しげな露店だけでなく、自作の陶芸品を持ち込む若手の芸術家の露店もあり結構楽しめます。

骨とう品は「江戸時代の壺」から「昭和の家庭生活用品」まで様々。懐かしい玩具や日用品は段ボールに放り込まれたまま各自で宝探しでもするかの如く混ぜ返します。

値段はあってないようなもの。

ついている値札もありますが、ほとんどは店主の気分次第なのです。

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植木のコーナーは、この時期の苗の販売から趣味のミニ盆栽までほぼ市場価格での販売です。

足元には、安い小鉢が売っています。パックに入ったコケは安値で販売されていました。正月を前に、室内に盆栽を飾る目的でコケを張りなおすにはおススメですね。

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私は前日の土曜日に行った「日本盆栽大観展」で"盆石"に俄かに興味を持ち始めましたので、蚤の市でも”盆石”はないかと探しておりますと、

「あった、あった」

無造作に置かれた"盆石"がウルトラマン人形の隣に転がっています。私の目に違いがなければあの菊の模様は「菊花石?」ではないか。

こぶし大の大きさで石の形に削られた木の台までついています。

「おーついてるね。きっとここの店主”盆石”の価値に気付いていないな。安値でゲットできそうだ」

そう内心で思いながら、店主に気のなさそうな素振りで接します。

まずは、"盆石"の隣にあるウルトラマン人形を手に取り、懐かしそうに触りながらゆっくり楽しんでみたりして意識をそらせます。

暫くしてウルトラマン人形をそっと戻すと、その流れで隣の本命の”盆石”をひょいと取り上げ店主に軽く聞いてみました。

「この”石ころ”も売り物?」

「え、どれ?あぁ売ってるよ。それ10万ね」

「げっ!知ってる」店主は私の行動を見抜いているようです。

動揺を悟られぬように平静を装いながら店主にこう答えました。

「高いね。なんでそんなに高いの」

店主の返答は、

「知らないのかい。菊花石は天然記念物だよ。もう採っちゃダメだって事になったからさ、もう今後出回らないよ。お客さんそれを見つけるなんてお目が高い。ついてるね。今のうちに買っときな。損しないからさ」

そういって、棚下の木箱から大小いくつもの菊花石を見せてくる。

それから数十分店主の独演会に付き合わされることになりました。

”菊花石”はどれも高価でです。一番安くても先の10万円ですから、さすがに価値を見分ける眼力がないので今回は諦めることにします。

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露店には、受刑者の方々が職業訓練で作ったモノも販売されています。

その中でもひときわ人気の高い商品があります。それは洗濯石けん。汚れおとしのスーパースターこと「ブルースティック (横須賀)」です。

いつも行列が出来る商品で大抵午前中で完売するようです。

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ぶらぶらと露店を楽しんでいますと、あっという間に時間が過ぎます。気がつけばお寺の鐘が鳴りだしましたので帰ることにします。

あちらこちらの露店では、これから投げ売りの時間です。これも見ものですけど次回にします。

いやぁ骨董品は面白いですね。たっぷり楽しみました。特に店主とに掛け合いはやめられません。

最後に私なりの露店の骨董品の楽しみ方(買い方)をご紹介しましょう。

まずは心構えですが、露天の骨董市ではニセモノを掴むことはよくある話ですから、それはもう前提として心得る事が大事です。

次に骨董品の見極め方ですが、眼力を磨くことは並大抵ではありませんから、私は店主を見極めるようにしています。

骨董業界にも「骨董品を買う前に骨董商を買え」という言葉があるようで、いいものを置いてある店の主人は本物という見方です。

そんなお店に入り、店主と馬が合えば間違いはありません。

自分が気に入ったお店で、
自分が気に入った骨董品を見つけ、
自分が気に入った店主から買うのだから
その品はあなたにとっては価値があるのです。

”人”も”品”も出会いです。

自分の直感を信じて楽しみましょう。

でも予算を決めて、ほどほどにしましょうね。

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