ほじょ犬フレンドリー祭り 報告
なんとか無事に終わりました!
ほじょ犬フレンドリー祭りin Yokohama
たくさんの「初めまして!」や「ひさしぶり〜」があふれた、楽しく、充実した2日間でした。
まずは全体的なご報告。(大まかに、、って思ったのに、ながーくなりました 笑)
1日目
〈ユーザートーク〉
今回、2日目に厚労省主催の補助犬啓発がコラボされていて、そちらのユーザートークを別のユーザーさんにお願いすることになっていたので、私は「今回は出番なし〜」とすっかり運営側モードでいたら、直前のタイムスケジュール確認の段階で、初日のユーザートークミッションが課せられてたことに気づいた私。
マジ??と思いつつ、準備時間からバタバタと走り回ってた勢いのままステージへ。(メイク直す暇もなし 笑)
でもまぁ、ユーザー3人「いつメン」の安心感。
聞いてくださる方々がうんうんと頷くお顔を見ると、私たちユーザーが話すことが伝わる実感が持てて、やはり「リアル」イベントはいいなぁと。
この日はデモンストレーションなしなトークだけだったので、お仕事の様子はスクリーンで見ていただきました。
動画のインターホンの音で、それまで足元で爆睡してたチャンプが「すわっ!」って感じで飛び起きて私に教えたアクシデントもお約束(笑)
〈手話歌ワークショップ〉
続いては、 手話シンガー水戸まなみさんのワークショップ&お歌。
いつ見ても美しいまなみさん。
彼女が繰り出す手話も美しくって、見てる人達を惹きつけ、手を動かしたくなります。
「手話歌」というものについては、いろんな意見があるけれども、手話に対して全く興味がなかった人が、「歌」をきっかけに手話を知り、興味を持ち、そこから「聞こえない」ことへの関心を高めてくれることもあるはず。
まなみさんとは控室で短い間でしたが、熱く語り合え、それも嬉しかったです。
〈盲・介・聴ワークショップ〉
それぞれの当事者によるワークショップもありました。点字体験、UDレクチャー、そして手話体験。
ワークショップ回るともらえる缶バッチも大好評で、バッグとかにつけてくれてる子もたくさんいて、嬉しかったです。
〈講談〉
講談師・日向ひまわりさん、実は補助犬情報センター事務局長のプライベートでお知り合い。そのつながりでひっぱり込ませていただき、今回のイベントで2席お願いしました。事前のオンラインでの打ち合わせでお目にかかってましたが、本番当日、正装姿を拝見し、カッケーー!!
古典を1席披露していただき、2つ目が「補助犬三銃士ものがたり」!!
事前に内容知っていたけれど、いっぱい名指しされて、さらに、手話通訳してくださったいちろう先生が、客席の私に手を向けるもんだから、聞いていた方の視線が一気に私に集まる!!嬉しいやら恥ずかしいやら(笑)
でもこの20年間の思いが蘇り、ウルッと来てしまいました。撮影した動画を、夜、広島と宝塚にいる三銃士のお2人に送った事は言うまでもありません。お二人ともきっと感動されるはず、、。
補助犬法の歴史の記録としても残しておきたい作品、後日YouTubeとかでアップされるといいなぁ。
ひまわりさん、ありがとうございました!
2日目
この日は分刻みでみっちり予定が入ってました。
でもその合間に、大学時代の友人が駆けつけてくれ、久々の再会!!
それぞれの場所で、それぞれの活動をしている仲間は、いつでも私を前に押し出してくれる大切な存在です。
Hちゃん、Mちゃん、来てくれてありがとう!!
〈補助犬デモ&ユーザートーク〉
2日目は3種の補助犬の育成団体さんが来てデモンストレーションがありました。なかなか見ることのできないお仕事の様子を解説付きで見せてもらった後の、実際のユーザーさんのお話に皆さん、「なーるほど」みたいなお顔で見てくださって嬉しかった!(やっぱり、映像より生デモはいいですね。)
ユーザートークは、いつもなら私とチャンプの出番ですが、聴導犬ユーザーさん2名が来てくれたので、安心してお任せしちゃうことができました。
〈サプライズ企画〜フラッシュモブ〉
突然始まるからこそ面白い、フラッシュモブ。
早稲田大学のフラッシュモブのグループさんたちとサプライズ企画として密かに準備を進めていました。
極秘(笑)ミッションゆえの準備や調整の難しさはありましたが、大学生たちの弾ける笑顔の中、とりあえずチャンプと一緒にコケることもなく登場できただけでもよしとしましょう
〈20周年記念ソング〉
今回のイベントで最も悩み、もっとも話し合いを重ねたのが、こちら。
補助犬法20周年を記念して歌を作るのはどうか?という提案があって、サックス奏者の三四朗さんが作ってくださり、それをこのイベントで披露!ということは決まったものの、やっぱりそこに補助犬当事者を良い形で絡ませたいという思いがありました。
盲導犬ユーザーさんにとって「音楽」はとても身近でなじみな存在。歌で演奏で絡んでいただくことはすぐ決まったのですが、「歌」「音楽」とはどうしてもちょっと距離を置きがちな私たち聴導犬ユーザーも関われる、楽しめる方法はないか。
単に歌詞の言葉、フレーズを手話に置き換えて「通訳」したものでは、その「言葉」は伝わっても歌の持つものが伝わらない。
そのために「手話歌」はあまり好きではない、という聴覚障害者が多いのも現実。
だから逆に当事者である聴導犬ユーザーが一緒になってこの歌の手話Ver.を考えていきたい!というのが事務局の思いでした。
そこで、手話通訳の枠組みを取っ払った表現者として、何度も音楽ライブをされている橋本 一郎先生のサポートを受けながら、ユーザーたちがオンラインで、頭を捻りながら手話表現を決めていったのでした。フルに確定したのは前日!!それで迎えた本番!!
プロミュージシャンと共にステージに!!
本当はもっと練習して、水戸さんみたいな流れる美しい手話表現をしたかったけど、まずは全部を披露できたことを喜びたいと思ってます。
さらに!!曲の披露の前に、聴導犬ユーザーのTくんと一郎先生とで、観客の人たちへ曲の一部の手話レクチャーをしたことで、歌の間、一緒に手を動かしてくれてる人がたくさんいて、それにも感動してしまいました。
せっかくの記念ソング、いつかもっと練習して、上手にできたものを公開できたら良いなぁ、と思ったりしてます。
〈盲導犬ユーザー音楽ライブ〉
正直言ってしまうと、実は、このライブの時間、私は少し場を離れてお昼ご飯を食べに行こうと考えてました。
鈴木さん、大石さん、栗山さん、ごめんなさい!!
演奏も聴こえないし、歌も聞こえない。
だから、そんなに楽しめないだろう。
そう思ってたのです。
でも、、なんだかんだで離れずにその場に残ってた私。
実は、あまりの感動で泣いてしまってたのでした。
もちろん鈴木加奈子さんのトロンボーンは聞こえません。
でもスクリーンに流れる映像とフレーズ、そして加奈子さんの足下でにくつろぐパートナーの姿に涙。
もちろん大石亜矢子さんのピアノも歌声も聴こえません
でも、スクリーンに映される歌詞と手話表現のしてくださったSさんが女性ということもあり、亜矢子さんの声が聞こえてくるような感じがして涙。
もちろん栗山龍太さんのギターも歌声も聴こえません。
でも、私自身のこれまでのパートナー達との出会いと別れを思い出される歌と、前に進んでいくチカラを与えてくれる歌が一郎先生の手話からガーッと伝わってきて涙。
聴こえなくても、こんなに音楽で感動できるんだって。
お昼食べに行かなくてよかったって。
記念ソングとこのライブについての思いを書いたら、夜を超えてしまいそうだし、いつまでたってもこのnoteをアップできそうにないので、その辺りの気持ちはまた改めて書きたいと思います。
〈チャリティグッズ販売〉
今回このイベントでの私のメインが実はこちらのグッズ販売でした。
ふだん、オンラインストアで販売しているものをリアル販売できる!ということで、夏休み中、せっせと編んだり縫ったり。
1週間限定のJAMMINさんとのコラボチャリティーTシャツの販売と共に、たくさんの品揃え!!
チャンプもTシャツ着てショップ店員さんしました。
小さいお子さんを連れた方が「チャンプとお揃い!」って言いながらTシャツを買ってくださったり、
私の拙著(かなーり昔に出版しました)にサインしてください!なんて言って下さったり。
手話通訳さんのサポートやUDトークを使いながらしっかり接客させていただきました。
そして、学生のボランティアさんが販売を手伝ってくれたのですが、盲導犬ユーザーの方に、商品ひとつひとつ、触っていただきながら説明している姿に、ほっこりしました。トライ&エラー、そんな経験もきっと彼女たちの中に何か残すはず。
そんなふうに思いました。
他にもトロンボーン奏者の鈴木加奈子さんのブラインドメイクの紹介や横浜市周辺で活動されている団体さんのご紹介などもありました。
本当にいろいろな方が関わるイベントになりました。
ふりかえって、、、
3年前の恵比寿の時は台風に悩まされ、
今回はコロナの動向に悩まされ、
無事に開催できるのか、どうなるのか?
あれ、どうする?これは??という事務局スタッフ2人の奮闘の日々をすぐそばで見ていたので、最後は事務局長の橋爪さんより先に泣いてしまった私。
つめこさん、泣く機会、奪ってごめんね〜。
でも本当に多くの方にお越しいただきました。
笑いあり、涙あり、、本当にたくさんの方の力で完遂できたイベントだったと思います。
関わった全ての方に感謝!!なのですが、その中でも特に、感謝したいのは手話通訳を担って下さった4名の方々。
いちろう先生と、彼のパッションが引き継がれたような若い3人の方達には情報保障という意味での通訳を超えた手話、そして、手話通訳の立場を超えた、「一緒にイベントを創り上げる仲間」のような感じで、2日間フルに動き回っていただきました。
私を含む聴導犬ユーザーや聴覚障害のある参加者が、こんなにもステージを楽しみ、企画を楽しみ、人との出会いやふれあいを楽しむことができたのも、全てこの4人のおかげ。
本当にありがとうございました!!
補助犬法ができて20周年、ということで、大きなイベントになりました。
単に法律ができてから20年というだけでなく、その間にできた絆やつながり、積み重なってきた思い、そんなものの集大成だったような気がします。
でもこれでおしまいではありません。
これからも1つ1つ積み上げて、道を切り拓き、さらに素敵な30周年、40周年を迎えられるように、頑張っていきたいと思います。
まずは、、、ちょびっとだけ休んでまた次へ!
次もまたたくさんの笑顔と出会えますよーに。