普通じゃないけど、普通の家族の、普通の日々
楽しみにしていたドラマが始まりました。
BSは録画失敗することがけっこうあるので、予約はしつつ、結局、リアルタイムで見始め、最後まで見ちゃいました。
原作も持ってるし、奈美さんのオンライントークショーも見たことあるし、サイン本も持ってるし、何より、お母さんのひろみさんともお会いしてことあるし、、ってことで、隠れ岸田ファミリーファンの私は、あの家族の、あの話がどんなドラマになるんだろうって、ほんと、楽しみにしてました。
結果、、やりかけの用事をほったらかして、最後まで見てしまいました。
ダウン症の良太くんを同じダウン症の俳優さんが演じるってことも話題になってましたが、描き方が、なんか自然すぎて、、、。
障害者がいる家族!
じゃなくて、
家族の一人がたまたまダウン症!
って感じ。
ドラマで家族が描かれるときに、あらかじめ
「頑固なおじいちゃん。いつも大きな声で話す」
「優しいおばあちゃん。おっとりしてて、ときどきドジをやらかす」
みたいに役柄設定されるのと同じくらい、サラッとした「設定の一つ」に「ダウン症」って書かれてるだけみたいな、、、。
第1回で出てきた「赤ベコ」エピソードも、悲壮感なくて、「あるよねー」って感じ。
特別、ダウン症であることを強調するわけでなく話が進み、でもダウン症ゆえの出来事が描かれ、周囲の対応が支えになったり壁になったり、、も織り込んでる。
ここで思うのは、その家族にとって、そのまんまが自分の家族ってこと。
七実(奈美)さんにとって弟がダウン症なのは、弟が生まれた時からの「普通」のことで、それが当たり前で「家族」としてやってきてる。
我が家でいえば、うちの子供達にとって「ママの耳が聞こえない」は自分たちが生まれた時から当たり前の「普通」のこと。不便とかはあるとしても、それが当たり前だったから、あまり意識せず育ってきた感じ。
でも、周りから「大変だね」とか、時に「ママの耳が聞こえなくてかわいそう」みたいに言われることもあるみたいで、そう言われて初めて「うちって大変なの?」「私ってかわいそうなの?」と思った、と話してくれたことがありました。
そっか。
「こうあるべき」普通像からはみ出すと、「普通」の人たちから見ると、かわいそうだ、と憐憫の対象となるんですね。
そう考えると、
岸田ファミリーのような、父の死、母の車イス、弟ダウン症、祖母認知症、、という家族は、「規格外」がテンコ盛りすぎて、フィクションとしても逆に「ありえなーい」となってしまうけど、「実話に基づいている」からこそ、ドラマになったと言えるのではないでしょうか。
障害者が出てきたり、障害や病気をテーマにしたりすると、感動とか「乗り越えて」的な話を求められ、「感動ポルノ」なんて言われたりしますが、別に私たちにとっては「乗り越える」ものではなくてそれが日常。
障害ゆえのエピソードがある分、定型の家族よりはネタは豊富かもしれないけど、それも含めて「日常」「普通」なんですよね。
次回以降、さらにいろんなことが起こる岸本ファミリーのお話を、楽しく観ていきたいな、と思います。