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経済産業省「書店活性化のための課題(案)」の初見メモ(3)


p.10~ 3.書店活性化のための課題の整理(1)書店特有の課題

1.来店客数の減少

・文化庁の2023年度の調査で、電子書籍も含めて1か月に1冊も本を「読まない」が過去最高の62.6%
⇒「国語に関する世論調査」が出典。全国の16歳以上3559人の結果
(「月に1冊も読書しない」が6割超 進む読書離れ 国語世論調査 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

⇒厳密にいうと、これは読者数の減少のデータで、来店客数ではない。
(来店客数も減ってそうだけど)
来店客数、来店はするけど購入に至らない人や、客単価・一人当たりの在店時間などのデータがあったらもっと分析を進められそうだと思う。
店ごとに全然違そうなので本来なら各店舗ごとにそうしたデータを集めて、グルーピングして傾向と対策をナレッジ化することができたら少し役立つことが導き出せるかもしれない。

2.粗利益を抑制する流通慣行

⇒書店の粗利の改善、本の小売価格の値上げ、の話は前回のメモの(a) 再販売価格維持制度で言及済み

⇒Book Sellers & Company は素晴らしい取り組みだと思う。
紀伊国屋書店、CCC、日販が「書店主導の出版流通改革に取り組んでおり、書店の粗利率の改善のため、出版社との直取引や書籍買切制を進めている」「街の書店も参画可能」
取り組み内容について調べるとともに、これについての関係者内外の意見や感想も聞いてみたい。「業界全体の改革に繋がることが期待される」とあるので、政府として支援できることがあればしてほしい。

3.再販売価格維持制度によりコスト転嫁が困難

⇒前回のメモの(a) 再販売価格維持制度で言及済み

4.多すぎる出版物の刊行点数

⇒出版社の出版ビジネスモデルを見直すべき。出版基準を明確にすること、事前に書店、取次、読者などにヒアリングして、出版可否や価格、出版点数を決定するなどできないだろうか。他国の刊行点数とそのビジネスモデルで参考にできる国はないだろうか。

5.委託制度による返品率の高さ・適正配本の必要性

⇒前回のメモの(b) 委託配本制度で言及済み

6.書店規模を優先した配本

⇒前回のメモの(b) 委託配本制度で言及済み

7.書店における注文書籍の到着の遅れ

⇒たしかにAmazonや楽天Booksなどでは翌日、最速だと当日届いたりする。
消費者の利便性が下がれば購買率も下がるだろうから、ここは頑張って早く手に届く仕組みを考え直した方が良さそう。現状の物流フローはすでに厳しそう。現状の書店で店頭在庫がない場合の注文フローを確認したい。
中継ポイントが多すぎ、遠すぎなのではないか。

8.雑誌に依存した流通形態

⇒これも7.と合わせて流通フローの見直しが必要。日販が2025年にコンビニ配送を終了し、トーハンへ引き継ぐがそのあたりも詳しく調べていきたい。あまり詳しくないので、ジャストアイディアとしては、
・出版社・取次が中心となって、全国各地に大規模倉庫を多数用意して輸送距離の短縮を図るとか?その前に、現状の倉庫はどうなってるのか調べたい
・印刷・製本作業自体も全国各地でできるように、全国各地の印刷・製本会社と連携もしくは支店を作っていく。データ共有は物理的距離関係ないので、それをリアルの書籍作成するのは各地でできるようにする。
地産地消に近いようなイメージで


9.発売日協定による配送指定

⇒情報解禁タイミングを合わせるのは理解できる。
⇒夜中もしくは早朝の配送じゃなくてもタイミングを合わせざるを得ない仕組みはどうか。配送段ボール内に光センサーを取り付けて、決められた時間より前に荷物を開けたら出版社か取次に信号が送られ、次回配送がキャンセルされるとか。...「センサーの誤作動ですみません解除してください」みたいな無駄なやり取りが生じるし、「システム開発費がすごくかかるから無理だよ」って何も試そうとしない偉いおじさんたちに言われちゃいそうね。
⇒8.と同じで各地で製本・印刷して運送コストを下げるのはどうでしょうねえ


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