【世の中に違和感が出てきたら読む1選】
タイトル
キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 (講談社+α新書)
著者
フリードリッヒ・ニーチェ 、
翻訳 適菜 収
世の中の不幸の源泉が何かが分かる一冊。キリスト批判ではなく、キリスト教の宣伝部隊がどんなものだったのかが書かれています。現代社会にするりと入り込んで馴染んだ宗教感が理解出来ます。
いまのキリスト教は、キリストが考えたものではなく、パウロ教との視点で話が進んでいきます。ニーチェのアンチクリストは難解で知られていますが、適菜収さんの翻訳により非常に平易な表現でわかりやすく読むことが出きます。
キリスト教の矛盾点について常日頃から疑問に思っていたところが明らかになりました。色々と腑に落ちたり、合点がいくところがあったという点において、私にとっては役に立つ本でした。
人間を罪人と決めつけ、心の弱さに同情し、人間性を高める方向に向かわせようとしない意味では、キリスト教は個人を幸福に導かない宗教です。
宗教の問題点を考える時、キリスト教の矛盾点について疑問を持っていました。でも最近、それらの疑問が解けるきっかけがありました。この本を読んで、いくつかの疑問が解消し、納得できる点がありました。キリスト教は、人間そのものを当初から罪人とみなし、心の弱さに同情し、その弱さを許容することにより、人間性を向上させることを目指しません。そのため、個人の幸福には貢献していないと言えます。
現在社会にそのキリスト教の考え方が蔓延っています。疑問に感じたことが有る方は一読の価値ありです。