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曲のレパートリーを増やす理由
私の「美術偏差値」は、とんでもなく低い。
絵がうまい人は、物体を目で見て、脳でどう処理しているんだ?
そして、なぜそんな風に描けるんだ?
私にはナゾすぎる。
そのくらい美術と縁遠い私だが、アニメ『ブルーピリオド』をNetflixで見て、絵がうまい人の思考を少しだけ理解した。
『ブルーピリオド』は、絵を描くことの楽しさに目覚めた高校2年生の男子が東京藝大を目指す物語。
主人公の男子は美術の予備校に通うのだが、予備校の先生から様々なアドバイスをもらい、めきめき上達していく。
このアニメから「なるほど、プロたちは絵をそうやって描くのか」と美術のあれこれを学べた。
ただ、当然ながら「美術偏差値」が底辺の私には、自分の気持ちを絵で表現するなんて無理。
表現するとするなら、音楽の方だ。
しかし、音楽に対する感性も、かなり怪しい。
先日、「毒素が抜けるような」曲を練習した。曲のタイトルは『GREEN』。作曲者はおそらく自然のすばらしさを表現しているのであろうが、爽やかなメロディーに対し、私は「毒素が抜ける」とか「鼻づまりが治ったときに弾きたい」とか、そんなことを思った。
感性が怪しいといえば、過去にも思い当たる節がある。
中高生のころ、誰もが苦しんだ「中間テスト」「期末テスト」。
点数が悪かった時に弾いていたのが、T-Squareの『Twilight in Upper West』だったのを思い出した。
今聞き直してみると、試験の結果にエモくなり過ぎる、完璧な「中二病」だ。「今回の中間試験はヒドかった、でもまだ未来はある。」そんな思いで弾いていた(笑)
曲のレパートリーが少ないと、自分の気持ちを表現できる曲も限られる。当時の私は、試験の結果が悪かった時の気持ちを表現できそうな手持ちの曲があまりなかったんだろう。
(それでも、これを選ぶかよ!?)
絵も音楽も、さまざまな技法や奏法、それと偉大な作品を多く知ることで、自分の思いをより正確に表現できるようになる気がする。
曲のレパートリーを増やして、その時の気分で弾きたい曲をサラッと弾けるようになったらいいなぁ、と思った。
***
今、『ビッグバンド・ディズニーメドレー』を練習しているが、いまいちやる気スイッチが入らない。この曲、中高年のオババが、どういうときに弾きたくなるか、いまいち想像できないからかもしれない。
ディズニーランドなんて20年以上行っていないし、たぶん今後も行く予定ないし。
いや、単にうまく弾けないから「弾かない理由」を無理やり作っているだけかも。
またしてもテンポが速くて、うまく弾けないのだ…。
何だか、毎回同じことを言っている気がする。
ボケちゃったかな。
完成度はまだ50%くらい。あぁ、次はテンポの遅い曲を選ぼう。