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『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教える 「やりたいこと」の見つけ方』西 剛志

概要

『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教える 「やりたいこと」の見つけ方』は、脳科学者の西 剛志さんが、「やりたいことを見つけられない」と悩む現代の多くの人に向け、脳科学の視点で自分らしい人生の探し方を解説した本です。著者は、私たちが生きるこの多様化した社会が、選択肢の多さからかえって人々の心に迷いを生んでいることを指摘します。そのため、自分の感情に正直になり、違和感に敏感でいることが「やりたいこと」を見つける近道だと説き、さらにそのための実践的な方法も紹介しています。

本のジャンル

自己啓発、ライフスタイル、心理学

要約

1. やりたいことが見つからない理由

著者の西さんは、多くの人がやりたいことを見つけられない理由について、以下の三つを挙げています。

• 自分に合わないことに気づいていない
自分の適性を無視している場合、どれだけ努力しても満足感は得られません。西さんは、自身も様々な経験を積みながら「これは自分に合わない」と気づいたことが大きな助けになったと述べています。
• 感情にフォーカスしていない
やりたいことを見つけるには、単に職業や趣味を探すのではなく、それらを通して得られる「感情」に注目することが大切です。ワクワク感や貢献感など、感じたい気持ちに注目することで、自分が本当に求めているものが見えてきます。
• 動機が外的要因に左右されている
「かっこいいから」などの外的な理由に基づく目標は、長続きしません。自分の内側から湧き出る動機こそが、本当にやりたいことの土台になると著者は強調しています。

2. やりたいことを見つけるための方法

西さんは、やりたいことを見つけるための具体的なアプローチとして、次の5つの方法を紹介しています。

• 自分の個性を知る
自分の特性を把握することがやりたいことを見つけるための第一歩です。自分がポジティブかネガティブか、一人で元気を充電するタイプか、仲間と一緒に行動するタイプか、といった性質を知ることが重要です。
• やりたくないことを言語化する
自分が苦手なことや違和感を感じることをはっきりさせることで、反対に自分の好きなことが見えてきます。やりたくないことのリストアップも効果的です。
• 過去のお金の使い方を振り返る
これまで何にお金を費やしてきたかを確認することで、自分が興味を持つものを理解しやすくなります。自然とお金をかけてきたことには、無意識に興味や好みが反映されています。
• 二者択一ではなく、両方を取る
「安定も欲しいけれど挑戦もしたい」という場合、一つに絞らず、例えば副業を始めるなど、両立する道を探すことで新しい発見が得られます。
• 新しい人に会う
周囲の人が与える影響を利用する方法です。やりたいことを見つけている人や、同じ価値観の人と交流することで、自分の中にもそのポジティブな気持ちが伝わり、自然と自分のやりたいことが見つかりやすくなります。

3. 感情に焦点を当てる重要性

著者は、自分のやりたいことがわからなくなる原因の一つに、「感情にフォーカスしていない」ことがあると述べています。たとえば、ワクワクしたいのか、落ち着きたいのか、挑戦したいのか、そうした感情の軸を持つことで、自分のやりたいことが自然と浮かび上がってきます。職業や肩書きにとらわれるのではなく、その職業を通して何を感じたいのかが重要です。

4. 「選択肢が多いこと」による弊害

選択肢が増えることは一見自由に見えますが、同時に大きな迷いを生む原因にもなります。著者は、現代の選択肢の多さこそが、自分の「やりたいこと」を見つけづらくしている要因の一つと指摘します。そのため、選択肢を少しずつ狭めることが、精神的な負担を軽減し、本当に大切なものを見つける助けとなるとアドバイスしています。

まとめと感想

この本は、ただ目標を見つけようとするのではなく、まず自分の内面を深く理解し、感情や違和感に向き合うことが、やりたいことを見つける鍵であることを教えてくれます。やりたいことを見つけるには、決して焦らず、自分の感情や価値観に耳を傾けることが大切です。特に、やりたくないことを見つけ、それを避けることでやりたいことに近づいていけるという考え方は、目から鱗のような新鮮なアイデアです。

また、リンク先のレビューも好評で、「自分に正直に生きるための指針が得られた」といった声が多く寄せられています。やりたいことを見つけたいと考えている方には、迷いを解消する一助となる内容が詰まっています。

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