初めて発売日に買ったCD
先週「初めて買ったCDを思い出せない」という記事を書きました。
いまでも記憶は曖昧なままなのですが、ひとつ明確に思い出したことがあります。初めて発売日に買いに行ったCD。TVのコマーシャルで商品化を知り、その日が来るのをいまかいまかと待ち望んでいた一枚。それは、、1995年6月に出たFire Bomberのファーストアルバム「Let’s Fire!!」です。
その前の年から始まったアニメ「マクロス7」に当時夢中になっていまして。主人公・熱気バサラがとにかくすごかった。彼は敵にミサイルで攻撃されてもひたすらかわし、エレキギターを弾きながら自分の歌を熱唱し続けるのです。たとえ殺されそうになっても殺し返さない。いま思うと、あれこそ真の完全平和主義でした。といっても反戦とか非暴力とかそういう重いストーリーでもなく、バサラの意図は敵も味方も関係なく自分の歌を全ての人に聴いて欲しい、争いなんてくだらないことはやめて一緒に盛り上がろうぜというだけだった気がします。
そんな彼がギター兼ヴォーカルを務めるのが作中のロックバンド「Fire Bomber」。その名義でアルバムが現実にリリースされると知って、私は狂喜しました。CMをビデオで何度も何度も見返しました。発売日のことはよく覚えています。部活が休みで学校が終わった後、地下鉄の乗換駅にある大きなデパートに駆け込み、CD売り場を探し、そこで見つけました。地元の小さなお店にはなさそうだけど、あれぐらい大きければあるかなって思ったんです。
Fire Bomberの主要曲はいまでも歌詞を見ないで歌えます。けっこう影響も受けています。ついさっきも読書メーターに「なりたいものになれる。行きたい場所に行ける」みたいなレビューを書いて「あ、これFire Bomberの『HELLO』じゃないか!」と気づいて驚いたところです。そこから「このテーマでnoteに記事を書けるな」となって現在に至ると(笑) ホントに名曲なんです。ぜひ皆さんにも聴いて欲しいな。
ちなみにCDを買って聴きまくった学生時代の私は、その後勢い余って紫色のエレキギターまで購入します(笑) あれは親に買ってもらったのかな? 姉がクラシックギターを習っていたので、だったら俺もみたいな。安物のアンプがすぐに壊れてしまい、仕方なくアコギのつもりで鳴らしていました。アニメ誌の付録についていたタブ譜を見ながら「My Soul For You」を見様見真似で弾き語りしてましたね。アルペジオができないので、専ら自己流のストローク。当時はこっそり作詞や作曲もしていたんですよ。
音楽から小説へと表現の舞台は変わりましたが、たぶん根本的に訴えたい何かは変わっていません。だっていまでも自分が理想とする小説は夏目漱石「坊っちゃん」ですから。あの主人公はまさに熱気バサラみたいな感じじゃないですか。バサラと違って暴力はガンガン振るいますけど(苦笑)、いい意味で空気を読まずに真っ直ぐ。そして何も恐れず自由に生きる。
初めて聴いたCDにはあまり影響されていないけど、初めて発売日に買ったCDにはメチャメチャ影響を受けています、というありそうでなさそうなお話でした。いってらっしゃい!!!