読書メモ:スモールビジネスの教科書
別に独立しようと思っているわけでもないし今新規事業に具体的に踏み込もうと思っているわけでもないのだけれど、このところ新規事業関係の本の比率が高いなあ。深層心理かなあ。なんか新しいことしてえなあ、マンネリだなあ、とかいう気持ちがあるのかなあ。現実逃避かなあ、現実の頭皮とは現実逃避したいもんだが、逃避しているのは頭皮ではなく毛髪なんだが。アマゾンの「こちらもおすすめ」に従っているわけでもないしなあ。
で、例によってレビューも著者プロフィールも見ずに読みましたよ。正直スモールビジネスといっても人によってイメージはまちまちですよね。中小企業といわれて思い描く規模が、その人が属している会社の規模になるように、バラバラだと思います。JRに比べたら地方の私鉄はスモールビジネスというのかとかね、違うか。ちなみに私のイメージは、今風に、組織に属さずにパートナーやパートナー企業とプロジェクト的に事業運営するようなビジネスのイメージでした。たまたまだけど、そのような規模感の話でした。
結果からいうとなかなかに痛快で気味のよい本でした。なんだろうなあ、著者の性というか出版社がけしかけているところもあるんだけど、なるべく幅広い人に読んでもらいたいということを意識してしまうんですよね。商売的には真っ当なことだし否定をするもんではないんですけど、本書は間口を必要以上に広げない。業界・業種とかサービス形態、そんな選ばせてくれない。「好きなことを仕事にしたい」「ベンチャー経営者として注目されたい」「新しいビジネスモデルで世の中をあっといわせたい」みたいのはバッサリと斬られる。まあ、それはわかるが。
参入すべきビジネスの条件が「既存ビジネスから顧客セグメントなどを変えたマイナーチェンジのコピー品」イチ押し。これについては細かく解説されているのでよいとして、このニッチかつ説得力しかない「コンテンツとして鉄板なものを提供する」使命感とここまで言葉としてはカッコよくないけどはっきりした定義に至った言語化力に痺れてしまった。
読んでいる途中に妄想に走ってしまう本は良い本だ。というのは私の集中力のなさへの言い訳でもあるけど、実際妄想して文字だけ追っていたところ(音声だと本当に流れていってしまう)をあらあら大変と振り返る本は大体どこか血肉になっているように思う。あまりの間口の狭さに多分受け付けない人は全然ダメかもしれないが、私はおもろかった。
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