【保育記】「おしごとがいっぱいで、つかれちゃったの!」
"園行事の見直しについて"という話を見て思い出したことがあるのでお話しします
1年目の2学期のこと。
『おしごとがいっぱいで、つかれちゃったの!!』と園児に言われた。
その頃はちょうど運動会の時期で、種目も多かったために一日のほとんどが練習で。さらに自分も初めての運動会で、毎日子ども達と一緒にバタバタと過ごしていた。
当然心の余裕もなく、上手くまとめられずに怒ってばっかりの指導。先輩のクラスに全然ついていけず焦る。そしてまた子どもがまとまらなくて他のクラスの先生にも指導を受ける。っていう悪循環。
こんな状態で、メンタルは沈んでいくばかり。
こんな時は、休む!って言う手段が1番いいんだろうけどそんなことはできず。毎日12時間以上の労働、持ち帰りの仕事、土曜休みもないことが多く回復することもできなかった。
そんなこんなで、自分だけじゃなくて、知らぬうちに敏感な子のことも追い詰めちゃってたみたい。
10年以上前のことだから詳しくは忘れちゃったけど、いつも穏やかで優しいその子が、少し怒りながら泣いていた。
もう降園の時間が迫り、慌しい。
そんな時に1/35人に対して、多くの時間をかけ、泣き止むまでそばにいることは難しく、、、怒って言葉で突き放してしまった。
全てが終わった後に、もう一度話を聞いてみると
『おしごとがいっぱいで、つかれちゃったの!!』
と大粒の涙を流しながら訴えてくる。
それに対しても1年目の私は「疲れちゃうよね、でも、これはみんなやるからやらなきゃいけないんだよ」としか返せなかった。
その子のことも大好きだったし、いつもそんなこと言わない頑張り屋さんだったから、それを言われた瞬間に「あぁ、私はこんな小さい子にこんなことを言わせてしまった」っていう罪悪感が芽生えた。
一方で、これはこの子も乗り越えなきゃいけないこと。っていう思いも芽生えてしまった。今だったら、声の掛け方もそうだし、別の方法を考えるだろうに。
10年以上経っても覚えているくらい、その子には辛い思いをさせてしまったと思う。
これはもちろん、私が一年目のポンコツだったのが1番の原因だ。
でも、そもそも行事がありすぎなのではないか?しかも一つの行事の項目が多すぎるのでは?
当時の運動会は綱引き、かけっこ、お遊戯、親子競技。当日見てる分には多く見えないかもしれないが、子どもたちを立派な状態で当日に持っていくには、相当な練習量。
暑い中、毎日毎日。それは先生側も子ども達も疲労困憊ですぐにカッとなる状況である。行事が多い2学期は、1番トラブルが多いのだ。
そもそも園行事は誰のための、何の行事なのか。誰が楽しむのが1番なのだろうか。そのターゲットが保護者であるのならば、私は賛同できない。
園の行事は、子どもが楽しむため、子ども自身がやってみたい!上手くなりたい!と思い楽しんで物事に取り組んだその成果を、保護者の方にも見てもらうのではないだろうか?
保護者を喜ばせるためにやるのは、、、最後まで納得できなかった。
子どもが、先生が、無理をしなければいけない状況になるのならば質も下がるだろうし、そんな意味のない、やった感だけ出す行事はやらなくてもいいのではないかと思う。
少し余裕があるくらいの方が、アイディアも出やすいし、心も体も充電器満タンのまま、楽しむことができるのではないだろうか。
「昔からやってるから!」と言う理由で無理をしてるならば、見直すべきだと私は思う。
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