開業して1年が経ちました。
朝1に届いたメールを見て気づく。
そういえば今日で開業して1年だ。
ちょうど1年前に横浜から茅ヶ崎に引っ越したと同時に窯を購入して自宅で陶芸を始めた。
会社員として働いていた3年前は、まさかこんな風に好きな事をして生きているとは思わなかったし、厳しい生活になるのかな、とそれなりの覚悟をしていたけど、ありがたいことに、自分がこうなりたいと思った生活には近づけていると思う。
もう1年経つのか、と時間の流れの速さにびっくりしつつも、まだ1年。
今のところ、この活動を生涯を通してやっていきたいと思っているので、30ちょっとの私の陶芸道はまだまだ始まったばかりだ。
細く長く。こつこつと。
せっかちだし、爆速で白黒はっきりつけたがる私は、これは本当に苦手分野だった。(テストとかも1夜漬けタイプ。)
陶芸って1日にしてならずで、作ってから焼きあがるまで全ての工程を丁寧に、こつこつとやっていく事の積み重ねでしかない。
ちょっとここ省いてさぼろう~なんて工程があるもんなら、それが後々作品の仕上がりに詰めの甘さとして必ず反映される。
だから焦らず、無理せず、1つずつ、こつこつと作業をしていく事の大切さを身をもって体感する。すぐに結果が出なくても、少しずつ積み重ねていったことが、後の「自分の色」とか「自分の芯」、つまり作品の出来に反映されていくのかなあ、と今はそんな事をぼんやり感じている。
陶芸って本当にいろんな要素がつまっているな、と思う。
鉱物学的な知識、化学的な知識、数学的な知識、成形技術、感性。。。
知識と技術、感性、それに伴う経験の積み重ねが複雑にからみあっている。
自分が今どこまで土や釉薬の事を知っていて、何を感じていて、どんな事を伝えたいのか。そういうことが作品にダイレクトに反映されるのが面白い。
だからやればやるほど沼にハマっていく。もっと知りたい事、作りたいものがたくさんある。
そしていつもなぜ作るのかの根底には、自分の作った作品で誰かの日常をちょっと幸せで豊かなものにしたい。(なってもらえたらいいなあ。)という気持ちがある。
最近ありがたいことに、作品を買っていただく機会が増えた。中にはわざわざ使っている様子やレビューを送ってくださる方もいて、それを見るたびにうるうるしてしまう。(歳かな。)
これからもこつこつと知識と技術を積み重ねながら、誰かの日常がちょっぴり豊かになるような作品を作れるよう頑張ろう。