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依存症てんでんこ

東北には「津波てんでんこ」という言葉がある。これは「津波が来たら、家族や友人にかまわず、各自てんでんばらばらに、とにかく一目散に高台へと逃げろ」「自分の命は自分で守れ」という意味らしい。また「自分だけが助かり、家族を助けられなかったとしても、決してそれを非難しない」という不文律でもあるそうだ。

そこで、依存症の当事者、家族、治療者には「依存症てんでんこ」という標語を推したい。
当事者は、とにかく依存症から逃げる。
同時に家族も、「当事者による生活破壊・破綻」から逃げる。当事者にいわゆる「底つき体験」を味わわせたとしても、家族が罪悪感を抱く必要はないし、治療者は家族に罪の意識を抱かせないよう配慮する。

依存症というモンスターから逃げる時は、「一目散に脇目も振らず」に限る。
時どき振り返りながら逃げる姿には、「追いつかれてヤられるフラグ」がビンビンと立つことになる。

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