会話の圧力と例え話について
具体的な話に比べると、例え話は焦点がボヤける。そのぶん「会話の圧力」が弱まり、侵襲性が低くなる。
精神科の治療では「勝負の一瞬」というのはかなり少ない。治療の結果は、一瞬ごとの勝負より、適切な期間を継続できるかにかかっていることが多い。
だから、会話では低めの圧力をデフォルトにしておく。
そして、「勝負の一瞬」は少ないからこそ、見逃さないようにしたい。
ちなみに、よく使う例えフレーズをあげておく。
「見つめる鍋は煮えませんよ」
「転ばなくなったら自転車に乗る、溺れなくなったら泳ぐ練習をする、というのに似ていませんか」
「プロ野球は勝率6割で優勝ですよ」
それぞれ、どういう場面で使うかはその人の想像力次第。