【出版マーケの扉 P.003】出版の裏側を話しました vol.1
いつもブックダムのnoteをお読みいただきありがとうございます。
代表の菊池です。
記事のタイトルに「裏側を話しました」とあるけど、本当に裏側ですか?と思われるかもしれません。
"ニセモノがホンモノと書いた服着て歩いている世の中"なんて、皮肉めいた言葉を耳にするような昨今ですしね・・・。
先日、『 営業してない相手から"契約したい"と言わせるマーケティングの全施策60 』の著者・田中龍之介さん( 株式会社SAKIYOMI 執行役員 CMO )とXのスペースで対談させていただきました。
↑スペースの音源はこちらから
田中さんのお話から気づくことや学ぶことが多すぎて、自制しつつも話しながら思わず取材モードに入ってしまったのはさておき。
田中さんのスタンスが、出版の裏側を全部見せてしまっていいですよ、のスタンスなので、生々しいトピックが多く挙がりました。
そんな対談の中から、noteを読んでいただいている皆さまにも「これは出版マーケティングにおいて知っておいて損はない」と感じたエッセンスを数回に分けて紹介させてください。
今回のテーマは「 発売一カ月の初動 」についてです。
目安は30%超え
正確な統計データは出ていないのですが、
・重版に至る書籍:全体のおよそ15%
・1万部を超える書籍:全体のおよそ5%
といわれています。
年間7万点を超える書籍が刊行されていますが、おおよそ8割強が重版に至っていないというシビアな実状があります。
ヒットするか否かはあくまで一つの尺度にすぎませんが、長きにわたり読者に求めら続けるロングセラーを求めるのであれば、初動が肝心です。
初動が良好か、はたまた鈍いのかを判断する基準として、発売一カ月から消化率(実売率)30%を超えているか、で測るのが通説になっています。
これは
消化率(実売率)=実売数(需要)÷書籍の市場流通量 (供給)
で算出される数字です。
単位を小さくすると、1日に1%以上消化しているか否かが目安になるので、新刊が発売してしばらくの間、関係者は気が気じゃないわけです。
それだけで未来が決まるわけではないですが、初動が良好かどうかは、重版に至るか否か、そしてロングセラーに育てられるか否か手応えを感じるうえで、注視すべき事象といえます。
初動が目立って良好な書店の展開事例があれば、それを他の書店に水平展開することで、市場への供給も、結果的には実売数も上げていきやすくなります。
幸先の良いすべり出し でも勝負はここから
さて、本書『営業してない相手から"契約したい"と言わせるマーケティングの全施策60』の初動はいかに。
スペースでも情報を公開しておりますが、30%を超える幸先の良い滑り出しです。おかげさまで発売から一週間で重版も決定いたしました。
リアル書店では大手ナショナルチェーンでも初動は軒並み30%を超えており、Amazonでも500冊を超える実売があがっています。
とくにAmazonは広告との相性がバツグンで。このあたりはぜひ別の記事でシェアさせてください。
(広告費およそ6万で実売250冊というコンバージョンの高さ・・・!)
されど、まだ発売から一か月。
ひとつの目標としている一万部超えのロングセラーに育てられるかどうかはこれからの動きにかかっています。
何より、著者の田中さんをはじめ、ブックダムのメンバー、製作にご尽力いただいている皆さま、書店の皆さま、SNSなどで本書を紹介いただいた皆さま、購入いただいた読者の皆さまに、感謝を忘れることなく。いつもありがとうございます。
今回は「発売一カ月の初動」についてフォーカスしてみました。
出版マーケティングのご参考になりましたら幸いです。
(スペース対談に関する記事は次回につづきます)
今回もお読みいただきありがとうございました!
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