オールモーニングニッポン Vol.1
高校時代の友人と思いつきで、休みの日の朝7時から「本紹介をやろう!」という企画をスタートさせました。
アイデアの発端は、中川政七商店の「読書会」。
どうやら会社の取り組みとして行われているようで、中途採用サイトにその取り組みの記載がされていました。
友人がこの取り組みを見つけてくれ、僕らも2人でこれに似たようなことをやろう!となり、定例で朝にやることに決めました。
せっかくならタイトルをつけようと提案したところ、
「オールモーニングニッポンにしよう」と返ってきたので即採用し、
1/29(日)朝7:00~ オールモーニングニッポン と手帳に書き込みました。
初回なので探り探りの回にはなりましたが、紹介してくれた本の概要や、読むことになったきっかけ、そこから得た学びなどを僕がインタビュー形式で質問してみました。
その記録を、本noteに残していきたいと思います。
※これは本紹介ではなく「本紹介の紹介」なので、僕は紹介してくれた本をまだ1ページも読んでいません。
なので間違った部分もあるかもしれないですが、いわゆる「他己紹介」のような感覚で共有してみます。
古くてあたらしい仕事
今回紹介してもらった本は、「古くてあたらしい仕事」です。
・この本を読んだきっかけ
大学時代を福井県で過ごした彼は、福井県にお気に入りの本屋があるらしく、そのお店で本書を見つけたそうです。
元々仕事関連の本を読むのが好きらしく、(彼はすごく真面目です)
目次と一章を読んでみたところピンときて、思い切って購入しました!とのことでした。
スペックが高くない人(根っからの成功者ではない人)の本を読むのが好きというのも、選書の後押しになったそうです(なんとなくわかる気もします)
・本の概要/あらすじ
著者の島田さんは27歳まで小説家を志望していたそうですが、なかなか芽が出ず、結局会社員をやることになったそうです。
しかし入社した会社は向いておらず、会社員が嫌というわけではなかったようですが、30歳ほどで「仕方なく」1人で出版社を立ち上げたそうです。
そこにいたるまでの過程や困難、楽しさ・仕事の本質などが書かれているとのことでした。
・古くてあたらしいとは?
タイトルに使われている「古くてあたらしい」。
その真意はなんなの?と聞いてみたところ、
「一見古いものでも、その時々の背景や自分の心情によって新しく感じる時があるでしょ」ってことみたいです。
※冒頭にも書きましたが、僕はこの本を未だ1ページも読んでいません。
あくまで友人の解釈なので、全く違ったことが書かれているかもしれません。笑
一見ありふれた、なんてことのなさそうなものも、解釈や見せ方次第で新しく見せられるということでしょうか。
・この本のいち推しポイント
友人曰く一番面白かったのは、
著者が本を作る上でのスタンス・過程の部分とのことでした。
通常の出版社のような「一体複数」ではなく、
1人出版社ならではの「一対一」の制作工程。
また、読者や書店員さん1人1人の顔を思い浮かべながら本を創作していく過程や想い。そういったものに対して友人は面白いと感じたようでした。
著者が1人で出版社を立ち上げた元々のきっかけは、叔父と叔母に海外の詩集を日本語訳にして届けたいという原体験があったらしく、「読者一人一人」を思い浮かべながら本を作っていったとのことです。
また、出版社として差別化を図るためにも、大手出版社では取り扱えないであろうニッチな分野や狭いジャンルを取り扱っているそうです。
おそらく、今の仕事に漠然と不満があったり心から打ち込めていなくてモヤモヤするような人に寄り添い、時には喝を与えてくれるような本の気がします。
・ここもよかったよ
他にも良かったな〜と感じるポイントある?聞いたところ、
あとがきもよかった!と元気に返ってきました。
著者の長男のエピソードが描かれているそうなのですが、
どうやら、人からの強引な頼まれごとにも断れないようなへっぽこボーイらしく。
父である著者も最初は嘆いていたようですが、裏を返せばそれは長男の優しさであると認識するようになったそうです。
子に求めるのは地位や名誉ではなく、身の回りの人を助けられるような、
優しい人間になって欲しいとの想いが綴ってあったようです。
主文からあとがきまで一貫して、著者の「人間らしさ」が滲み出ていてよかったとのことでした。
実体験に基づくので極めてリアルで、かつ柔らかい文体で面白く、いわゆるビジネス書や自己啓発本などの押し付けや自慢っぽく聞こえる描写がなくて読みやすかった!と紹介してくれました。
・自分の仕事になぞらえると
「自分と重ねて読むの?」と聞いたところ、やっぱりそうだねとのことで、
友人の仕事との重なりや参考になった点を聞いてみました。
友人が今取り組んでいる仕事は、
「みんなにとっていい」とされることに取り組む「公教育」です。
確かに今の仕事もカリキュラムに沿ってやるというよりは、
生徒個々に合わせて授業を作っていくので似通った部分もあるとのこと。
でもどうしても、「みんながよりよく育ってもらうために」を意識しすぎるがあまり、またそこが教育の最優先であるが故に、
「生徒個々に合った授業」を作成できないもどかしさを感じ、少し自己嫌悪に陥ってしまうらしいです。
また、一瞬で過ぎ去る授業とは異なり、本は一度出版すれば「一生残っていくもの」。
「残る」「すぐに消え去ってしまう」といった仕事の違いに、友人は違和感を感じているようでした。
友人は何かを「作る」「残す」のが好きな人間だと改めてわかった〜と言っていました。
(「作る」がしたいのはなんで?)と聞いてみると、
⇨作るのがそもそも好き。と返ってきました。
(好きと得意はリンクしている気がします)
・正解がない中で、何かを生み出していく。
・「企画」していくこと、アイデアを出すのが好き!
そう考えると、著者がやってる「1人出版社」というのは、
友人自身がやりたいことに限りなく近いかも??と。
企画やアイデアを出して形にしたいなとは思いつつも、どうしても会社員になるのは気乗りしないし、なんとなく向いてない気もする。
それなら、想いを共有できる少人数で何かを為したい、作ってみたい。
今考えていることの一つのカタチは「屋台をやること」みたいです。
もちろん今の仕事の「作る」部分を大切にしつつ、誰かと何かを共有できるような、「優しい空間」を、彼なら表現できるような気がします。
彼自身、近い間に環境の変化もあるので、今の仕事ややるべきことに並行して、「すぐにはお金にならないこと」をコツコツやろう、と思いを馳せました。
・一瞬で過ぎ去る仕事ではなく、後世に残っていくような仕事(ものづくり)
・「みんな」ではなく、「誰か1人」に寄り添う仕事
このあたりが今のモヤモヤと理想の関係図なのかなと漠然と想像しながら聞いていました。
(屋台応援しています・・できたら絶対飲みに行きたい)
・まとめ
今日の友人の本紹介を通じて改めて感じたのは、本は自分の人生と真剣に向き合っている人にこそ意味があるということです。
本の話をしながら将来やりたい仕事とか、今の課題に気づくことができた気もするし、改めて本を通じて学ぶこと・そこから考えることには大きな価値があるんだってことに気づきました。
加えて、本紹介の楽しさも感じました。
僕も逆に、友人の性格や考え方、置かれた状況合った本として、
芸人の若林さんの本を紹介したのですが、もし本人に読んでもらえて、その本が彼の生活に少しでも役立ったり意味があるものであれば、嬉しい気もします。
本を読んで終わり、ではなく、誰かと共有する。得た学びを誰かに還元する。そうすることで自分だけでは思いつかない考えやアイデアが生まれ、
それぞれの暮らしが前進するならば、それは素晴らしいことのように感じました。
最後に、ピースの又吉さんと今回紹介してくれた著者の対談のリンクを貼って終わりにします。
次回の開催は2/11(土)を予定しています。
お楽しみに。
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