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本のドキュメンタリー

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経営とメディアを中心に、事業戦略、組織戦略、マーケティング、営業、チームビルディング、財務、会計などジェネラリストに必要なビジネス知識を幅広くお届けしていきます。
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#DX

良い仮説を立てる

2007年に出版された本ですが、数学の持つ力と人間の役割分担には、これからも変わらない普遍性がありそうですね。 ワインの美味しさの予測、政策の効果測定、根拠に基づく医療、映画の興行収入の最大化など、データ分析はすでに専門家の能力を凌駕する一方、よい「仮説」を立てるのは人間にしかできない、というメッセージをメディアで最近見る機会があり、この本を手に取りました。 そもそも何を実験し、何を確かめるのか。 どの変数を入れるべきか、もしくは入れないべきか。 こうしたことを設定する

DXと抽象化

「Transformation」という英語の「かたちが跡形もなくすっかり変わる」「決定的な変化を起こす」という意味通り、DXによって会社を丸ごとつくり変えることが求められている、という記事を見る機会が増えましたね。 ある大手企業のチーフ・デジタル・オフィサーは、2017年に社長から「2030年までに工数を今までの3分の1に、プロジェクトの速度を2倍にしてください。そうしないとこの会社は市場から退出することになります」と伝えられ、ITグランドプランを急遽作成したそうですが、こ