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今日もお金ない。だから海外に行った思い出を振り返る。No.6

前回から少し、時間があいた。

あー、トゥクトゥク楽しかったなぁ

反芻していて、また思い出したことがあった。

トゥクトゥク最後の魅力、それは、強風を直に浴びることにより、濡れた髪の毛がすぐに乾くということ。

だいぶ先の話になるが、カンボジア2日目の日。この日はアンコールワットを見に行っていた。サンライズを見るために早朝4時半から活動していて、日が昇り始めた6時頃からジリジリと焼けつけるような暑さになり、その炎天下の中ほとんどずっと屋外にいた。
かなりしんどい日だった。
3日分くらいの汗をたった半日の間にかいたため、一旦ホテルに引き返した際、シャワーを浴びたのだ。思わずまた着ていた服を捨てそうになったが、これをしていたらただの使い捨てになってしまうと思い、ぐっと堪えた。
シャワーを浴びれたのは、休憩時間と称して1時間ほどの時間があったためであるが、化粧はしたいので、そこまでゆっくりしている暇もなく、髪の毛は乾かさずにホテルを出た。
そうして、待ち合わせ時間に待ってくれていた午前中と同じ運転手さんのトゥクトゥクに乗った。向かう先はトンレサップ湖。

トゥクトゥクで5分も走っていると、バシバシに濡れた状態だった髪の毛がもう乾いていた。しかもドライヤーで乾かしたみたいに結構サラサラしている気がする。これは良い。ポイントは、進行方向を向いている席に座ることだ。反対側は反対側で前方を見ることができないというドキドキハラハラ感があってとても楽しいが、髪を乾かすために乗る際はこの席は禁物である。実証はされていないが、おそらく、真後ろから強風を浴びる状態で乾かしてしまったら、なかなかなヘアースタイルが出来上がるはずだ。奇抜といえば聞こえはいいがそんな良い物ができあがるとは思えないし、サラサラヘアーも難しいと思う。その点、進行方向に向いている席で髪を乾かせば、ドライヤーで乾かすのとそう大差はない(自社比)。

そんなこんなで、後から思い出したトゥクトゥクの魅力であった。
トゥクトゥクのある国に行かれる際は、ドライヤーは不要なので、ぜひとも覚えておいていただきたい。


前置きというか前回の忘れ物というか、話が長くなってしまったが、どこまで書いていたかと言うと、タイ2日目が無事終了した所で終わっていた。

朝、割と早く起きた。どうやら就寝中に熱中症で死ぬというようなことは免れたようだ。
早く起きたこともあって、予想通り、シャワールームは誰もいなかった。人見知りなため、朝の、スイッチが入っていない状態で他人と遭遇するのはなんとも恐れるものがある。
シャワーを浴び、歯を磨けば、あとはもう部屋から出なくていい。タイにいても、インドアの磁場は強い。
部屋で化粧したり身支度をして、朝ごはんなんか食べないとなあと思っていると、ちょうど仲間の1人から、朝ごはんを探しに行こうとLINEが。

なんと素晴らしいタイミングか。

「行くー!」と返事をして、ロビーで合流。

朝ごはんに選んだ場所は、宿から少し歩いた所にあるレストラン。
結構、モーニングをやっているお店が多いんだ。
観光客もまだそれほどいない。静かで落ち着いた朝だが、深夜はさぞ、この辺りも弾けていたのだろう。

朝ごはんも量は多め。


暑いなぁと思いノロノロ食べていると、ハエがやってくる。なぜか、私のご飯にだけ寄ってくる。どうやらハエは、とろい人間とそうでない人間の区別がつくらしい。

ぼーっとしていると、本来の集合時間が迫っていることに気づき、やや焦りながら宿へ戻る。
宿の人は良い人だったが、扇風機だけの部屋にもう1泊泊まることはできない。荷物を全てまとめて宿を出る。

タイ3日目、暑さには未だ慣れないが、既に人の優しさは脊髄まで身に染みていた。
この日、仲間がお金を換金するというので、銀行に入った。銀行なら涼しいだろうと思い、お金を下ろす人の後ろについていき店内に入ろうとする。すると、銀行の警備の人らしきおじさんがニコニコ迎えてくれた。
「トモダチマッテル」
というカタコトな英語もすぐに理解してくれ、なんと椅子まで用意してくれた。ここ涼しいからね的なことも言ってくれ、そのおじさんの笑顔が、本当に光り輝いているように見えた。
換金するまでなかなか時間がかかるらしく、今持っているバッグパックを先程出てきた宿に置きに行こうということに。換金を待っている子のバッグを預かり、2人で宿へ向かうために銀行を出るとき、あの、光を放っていた笑顔の持ち主、警備のおじさんに丁重にお礼をした。
「ありがとう」
と、おじさんの方からも、なんと日本語で!言ってくれた。なんなんだろうこの人は。絶対に忘れない。そしておじさん、絶対に幸せな最期であれ。

いい気分のまま、宿に着き、バッグパックを所定の場所へ置く。3人のバックパックをすべて鍵で繋げた。"盗むなら3つもろとも持ってけ作戦"である。こういう所は、一人旅では得られない安心感がある。宿の人にお礼を言い、今頃無事換金を終えているであろう仲間を迎えに行く。

無事合流でき、さぁ本日向かうは水上マーケット。

この日の記憶は割と曖昧で非常に残念なのだが、なんとかっていう、カオサンロードから割と遠く離れた地域に、水上マーケットがあるらしく、そこに今日は行くとこのこと。
車でないととても行けないらしく、カオサンロードにたむろされているおじちゃん達と交渉。
※交渉などと言っているが、私は何もしていない。ぼーっとカオサンロードに突っ立っていた。何をしていたのかと怒られそうだが、まだ体がだるく、体内に熱がこもっている感じがして体調ボロボロな状態であった。

交渉してくれた仲間が先に乗っているという車に乗り、周りのおじさん達から盛大なお見送りを受け、出発。
今回、車を出してくれたのは50代くらいの気の良さそうなおっちゃんで、たとえば、お昼頃に2階から起きてきて、イオンに行くために車だけ出してくれる休日のお父さん感を身にまとった風貌、といえばなんとなくわかってもらえるだろうか。
そんなおじさんの運転で、片道1時間半から2時間くらいだろうか。初めは、マンゴーを大量に積んだトラックにテンションが上がり写真を撮ったりしていたが、徐々に睡魔に襲われ始めたが、とりあえず目的地までは寝なかった。だって風景見ないと勿体ないし。
アネロンは飲んでいなかったが、おじさんの運転が上手かったのか、酔わずに済んだ。

積んであるのがマンゴーじゃなくてじゃがいもなら、北海道で撮った写真である。


車は、広い道路をずっと走っていたが、急に細い道に入ったとき、隣にいた仲間が、変なところに連れていかれるんじゃないかとすぐさま疑い始めた。が、無事に水上マーケットのある所に着いた模様。車がいっぱい止まってあるし、何よりも安心した所は観光客らしき欧米人がたくさんいたことだ。
日本にいる時は、ここにも、ここにもおるがな、と邪険にしがちだった欧米人観光客軍団であるが、見知らぬ異国の地で出会う彼らは、ここが安全な場所であるという大事な指標となった。
ごめんよ、今まで邪険にして。

運ちゃんに、ツアーの関係者らしき人の所に連れて行ってもらいツアーのコースを決める。
が、ツアー代は予想よりも非常に高かった。私としては、ここまで来たし(連れてきてもらったし)もう払っちゃえと思っていたが、まぁ他の人の意見も聞くべきだ。

他メンはかなり渋っている様子である。
固まっている様子を見かねたツアーの人が見かねて、少しは安くしてくれた。
※後日、引率者に報告すると、たしかに相場よりは高い値段とのこと。勉強になります。

水上マーケットツアーのスタート。
ツアーのプラン的に、ボートから出て、お店やレストランに入るのは禁止だそうだ。
船酔いを心配していたが、スピードが速いので、揺れを感じることは一切無く、全然大丈夫でした。
スタート地点から走り始めて少しすると、お店がたくさん見えてくる。ボートは、商品をすぐ手に取れる距離ギリギリを走ってくれる。相変わらずタイパンツも売っていたが、水上マーケットで1番気になったのは、虫とかサソリの標本だ。

標本は好きだ。
以前、一人暮らししていた時に、トイレにサソリの標本を飾っていたが、来客者にはイマイチウケていなかった。ていうか、ウケていないどころか罵倒される始末であった。枕元に飾っていないだけだいぶマシだと思うが。

その時のサソリの標本と同じようなサイズ感で、色々な生き物の標本が売ってあった。蝶々もあって、とても綺麗。
もちろん、欲しかったが、この時に頭をよぎったのは、標本を買ったはいいけど、日本に持って入れるのかということだ。無知ゆえ、なんとなく非合法な感じがする標本や剥製は無理なのではないだろうかと思ったが、実際はどうなのか。当時は結局買わなかったが、今なら、ボートのおじちゃんに聞いてみれば良かったかなぁと思う。急に人見知りを発動しちゃう自分であった。

その後も、あるわあるわ、標本の数々。
あー、いいなー、他のお土産とかいらないから標本買い尽くしたい。日本には売っていない生き物の標本とかありそう。
でも、たくさん買って帰っても飾る場所がないなぁ。現在、家があってないような状況であるため、たくさん買って帰ってもせっかく飾れないんじゃもったいない。

今度はきちんと、日本に持ち込めるのか確認して、そして飾れる空間を手に入れてからまた来よう。お土産というのは、何年か後に再度訪れてもラインナップが変わっていない所がいい所だ。

そんなこんなで、水上マーケットと言いつつも、何も買わずにいるので、ボートはスピードMAXで進む。ボートを運転してくれているおっちゃんも、こいつらは買う気がないと思い始めたのか、お店の横を通過する時もスピードを緩める気、一切無しだ。
それでいいさ、そのまま突っ切ろうぜ。
途中、仲間のひとりが水を買いたいというので、お店のの横にボートをつける。店内には、ハンモックや居心地の良さそうなソファがあった。おお、ハンモック。
最初に言っていたであろうボートから降りるべからずというルールをすっかり忘れており、ボートから降りたい!とハッキリ意思表示してしまった。当然、あかん!とボートのおっちゃんに制止させられる。
メニュー表を借り、ボートの中から注文する。
頼んだのは、パイナップルのジュース。プラスチックのコップにひとかけのパイナップルが刺さっている。暑いから、つっめたい飲み物が全身に染みる。それを飲みながらボートで周遊。楽しいわ〜。
お店が建ち並んでいるゾーンを抜けると、急に民家である。人はあまり見かけなかった。みんな仕事中か。
関係ないけど、エアコンチェック。エアコンはなさそうだ。でも家の中は暗いし、水上だし、案外涼しいのかも。
家の外観はとてもカラフルでかわいい。水上生活ってどんな感じなのかなぁ。小さい頃は、ずっと浮いている状態なんだと思っていて、じゃあ四六時中船酔いみたいになるのか、ちょっと嫌だな、なんて思っていた。そうでは無いことがわかった現在、ぜひ水上生活をしてみたいと思う。

書きすぎ故、ここでストップ。



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