#230 澤円『個人力』読書アウトプット(第2章、第3章)

澤円さんの『個人力』の第2章、第3章を読んだアウトプットです。

第2章 Transform

  スキルや能力がすべて揃ってから、大義名分が立ってから、という呪縛を自分にかけると、大きく損をすると僕は声を大にして伝えたい。もう、そんな変化のスピードがのんびりした時代は終わりました。
 結局のところ、「~してからやる」と考えるのは、心のどこかで「人からどう思われるか」を気にしている証拠。自分でも気づかないうちに、自分と他人を比べてしまっているのです。そんな「他人の単位」で自分を縛るのは、僕はとてももったいないことだと思います。

P91-94「~してからやる」と考えない

 価値を生み出していない時間を徹底的に削ぎ落とす
 最初は主観で構いません。自分で「価値を提供していない」と感じる時間を、価値を提供できる時間へと換えていくのです。
 たとえば、いまリモートワークにある程度手応えを感じている人なら、価値を生み出していない時間を次のように削ぎ落とせるのではないでしょうか。
・移動を徹底的にやめてしまう
・出なくてもいい会議には「絶対に」出ない
・自分が価値を提供できる場所だけにいると決める
・可能な限りリモートワークをする
 このようにタイムマネジメントを突き詰めていけば、結果的に自分が使える時間が最大化されて、いいことが増えていきます。最初はちょっと極端なように感じる行動の変化でもいいと思います。そうしなければ、本質の部分はいつもあでも改善されません。

P94-96 「やりたいこと」に打ち込む時間と心のつくり方

アウトプットをするようになってから、自然とインプットする時間が増えました。朝の散歩、たまに出社の通勤時間、休日の買い物での移動時間などの移動以外に何もしない時間にインプットするようになって、今までまったく価値を生み出していない時間を有効に使えるようになってきました。
価値を生み出していない時間や作業を削るとさらに充実しそうに思います。

 残念ながら、過去に授かった賞や昇格などの成功体験は、すべて特定の時期に限定された、しかも他人から与えられた栄光に過ぎません。正直なところ、いまの時代をいきるには期待するほど役には立たないでしょう。
(中略)
 過去の成功体験にこだわる人は、ベンチャー起業家やフリーランスの人のなかにもいます。たしかに、過去の自分が成したものに誇りを持つことで、自分の情熱を再生産していける面はあるかもしれない。過去の成功体験が、すべて無意味だといっているのではありません。
 ただ、それらを内なる自信の源にするのはよくても、大切なのは時代の変化に合わせて、アップデートしたかたちで再現させることではないでしょうか。過去の成功体験をそのまま持ち出して、「だからわたしはすごい」「だから自分には価値がある」という態度でいるのは、ただの思考停止に過ぎません。

P108-109 過去の成功体験にこだわってはいけない

過去の成功体験にこだわらないまでも、わずかな成功体験を思い出して一人で気持ち良くなっていることはあります。そんなことよりアップデートして再現しないと何も生み出せないですね。

 コロナ禍において、誰かが「正しい」と決めたルールを押しつけて大暴れしたのが、いわゆる自粛警察でした。営業中の店に妨害のビラを貼ったり、他県ナンバーの車にいたずらしたり、これはもう、ストレスと不安感にとらわれて「個」を見失った典型例でしょう。

P110-112 組織の理論や価値観に巻き込まれるな

自粛警察が正義みたいな思考停止にならないよう、「個」を持っていたいと思う一文でした。

 これまで、会社や社会のなかには、なんとなく「苦手」を許さないような風潮がありました。つまり、なんでも一通りこなせるということこそ、価値が高いと考えられていたわけです。
(中略)
 そういった考え方の経営の結果として、意味がない人事異動や地方への転勤が、ある会社ではいまだに頻繁に行われているようです。ここであえて「意味がない」と書いたのは、せっかく磨いてきた「個」のキャリアを、いったんすべてリセットしてしまうという側面があるからです。

P116-117 素直に、情熱的に、ストレートに売り込む

会社でも「個」のキャリアに寄り添うようになってきましたが、選択するのはあくまで自分自身、「個」だと思います。
これまで節目節目で希望は出すものの、言われるがままの職場で業務に従事していました。残りの人生を考えて「個」でキャリアを切り開いて、少しでも仕事を楽しいものにしたいです。

 いま在宅ワークの時間が増えて残念に思うのは、雑談がなくなったことです。それこそ、社内でたまたま出くわした人と雑談するなかで、視野が広がったりビジネスの新しいヒントを得たりすることは少なくありません。
 そこで、僕は在宅ワークでも雑談をしています。オンラインミーティングのコミュニケーションツールを使って、週1回1時間、僕が必ずいる部屋をつくり、仕事のチームメンバーに「雑談をしたくなったらコーヒーを片手に来てね」と呼びかけました。
 もちろん、時間を決めてわざわざ開くので、本来の雑談とは質がちがいますが、このように学びや体験の場を意識的に設けるのもいいでしょう。

P130-132 よろこびに満ちた「体験の共有」に時間を使おう

私は、雑談をきっかけにして仕事がスムーズに進められるように人とのネットワークを築いてきました。その雑談がよいリフレッシュにもなっていたようです。在宅ワークが主流となって雑談がほぼゼロになったので非常に困った一人です。自分の担当以外のコミュニティに入って、そこで雑談する機会ができたことで困りごとは緩和されつつありますが、業務多忙で雑談がなくなった自担当は、以前より関係が希薄になったと感じています。いくつか改善策をトライしてみましたが、個人で文化を変えるのはなかなか難しいのが現状です。

第3章 Collabolate

 自分が心理的な安全性を保てる場所を探しながら、思い切って自分でコミュニティーをつくってしまうのも、もちろんありです。自分自身がコミュニティーの一部としてうまく機能するよう注意して運営すれば、そこに参加するメンバーの心理的安全性は十分に担保できるでしょう。
 そのときに大切になる要素が、第1章でも書いた「自己開示」です。
 自分がいま夢中になっていることを素直に伝える。
 苦手なことは堂々と助けを求める。
 欠点を含めて自分自身をさらけ出していく。

P147-148 自分でコミュニティーをつくると面白い

自己開示が心理的安全性に繋がることは、去年参加した社内研修で体験しました。今は自分主導でコミュニティーをつくりたい思いはないですが、何かつくりたいと思ったら心理的安全性は担保したいです。

 「メインのA社には人生の30%くらいを費やして、B社には10%、Cコミュニティーには30%、残りは自分の人生を楽しむために取っておこう・・・」
 そんなイメージで自分なりに時間とエネルギーを分散しておくと、いざ災害が起きたときにも、すぐに「Transform(変化)」できる状態になります。
 これは、以前からシリコンバレーではスタンダードな考え方で、僕があるとき参加したミートアップ(交流会)でも、ある参加者が自己紹介したときに、こんな質問をされていたのをよく覚えています。
 「その仕事には、どのくらいの時間コミットしているの?」
 ここでのポイントは、「どこの会社で働いているの?」という質問ではないというところにある。ある仕事に関して、「あなたはそれに自分の時間をどのくらい費やしているの?」という質問が、パーティーなどで普通に共有されているのです。

P152-154 時間とエネルギーを注ぐ「選択肢」を持つ

「どんな仕事をしているか」は答えられますが、「今の仕事にどれくらいの時間をコミットしているか」は、勤務表の時間そのものと趣味の時間というのが回答になってしまいます。世の中の役に立つコミュニティーや活動に時間をコミットしたいと思い始めたのが最近でまだ行動できていません。

 どんなことでもいいので、まずは自分から動いてみましょう。気になる活動があれば、少し手伝ってみるだけでいいのです。まずは、自分になにかできないかを考えるだけでいいのです。
 よく起業を志す人や、就活中の学生たちのなかに、「好きな仕事で社会に貢献しなければならない」と、力む人が多いのですが、そんな「ねばならない」思考におちいる必要はまったくありません。
 そうではなく、「自分はこういうふうになりたい」という思いが少しでもあるなら、心に正直に行動するだけでいい。それを続けることで、自ずと「個」としての社会貢献に繋がっていくし、少しずついまをいきている感覚を味わえるのだと思います。

P174-176「個」として社会に貢献する

一つ上でまだ行動できていないと感じたところ「まず自分から動いてみましょう」と書かれてしまいました。
気になる話が、自分に引っ掛かるように、アンテナを立てつつ、少しでも引っ掛かったものは「自分になにかできないかを考える」ようにしてみます。
これを癖にすれば、よいことが起きるかもしれません。

今更ながら、澤さんの本を初めて読みましたが、Voicyの話が集約されている部分もあり、心にスッと入ってくる文章が多くて学べる一冊でした。

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