【2023/12/17・朝日杯フューチュリティステークス】シュトラウスの独壇場となったレースから評価できる馬は?(レース回顧)
朝日杯フューチュリティステークスのレース結果を分析し、レース内容と気になる馬の走りを振り返ってみます。
■レース分析
レースペースとしては『シュトラウス』の暴走の影響もあって想定よりも早く、前半のペースの方が速い前傾ラップとなりました。最初の2~3ハロン目に10秒台のラップが出るくらいです。
ここまで前半が速いと上りの時計は33秒台の脚は求められませんので、これまでのレースで34秒台の上りの脚を使えていた馬でも勝負になりました。
■ジャンタルマンタル(1着)
道中は内々をロスなく追走できただけでなく、4角から直線にかけて先行馬が外にコースを取って前が開く展開で力を出し切っています。
34秒台の末脚でも十分な流れだったこともあり、『シュトラウス』の作ったペースの恩恵を一番に受けた馬と言えます。
ただ、前走のデイリー杯2歳ステークスと併せてレースぶりが完成されているように見えますので、今後の指数の上積みという点では若干不安があります。外枠に入って外々を回すような展開になったときも同様です。
■エコロヴァルツ(2着)
ローカルの力のある馬場よりは軽くなる馬場に対応でき、指数を上げてきています。
スタート後、隣の『ミルテンベルク』との体をぶつけ合いに敗れて後方に下がったことが、結果的には良い方向に繋がりました。
この馬も『シュトラウス』の作ったペースで上りがかかる展開となったことで2着まで差して来られたと思われます。
■タガノエルピーダ(3着)
速いペースを先行して3着に粘っており、上位馬の中では唯一『シュトラウス』が作ったペースから悪い影響を受けています。しかも出走馬の中で唯一の牝馬でもあります。
4角から直線にかけて外に出す際にコースロスもある中で高い指数を出していますので、今回のレースでは評価できる一頭と言えるのではないでしょうか。
■ダノンマッキンリー(8着)
200mの距離延長はこの馬にとってマイナスでした。
1400mまでしか経験が無く、それらのレースで高い指数を出している馬が1600mになると通用しないという王道の傾向そのものでした。
距離短縮で改めて期待したいです。
ところで3~4角にかけて騎手が2回右側を見ているのですが、何があったのでしょうか?
■シュトラウス(10着)
結果として今回のレース結果を振り返るにあたり中心となった馬です。
出遅れてから3角でハナに立つ走りで、『セットアップ』が作り始めていたレースペースを速くし、直線では脚を無くすくらいの暴走となっています。
距離を短くしてもスピードで押し切るほどではないように思えますので、次走で道中抑えることができるか、予想する上ではとても心配です。
■クリーンエア(16着)
4角で手応えが無くなっていますので、力のいる馬場は不向きではないかと考えられます。