携帯電話は便利だけれど
昨日(26日)の朝、みそ汁を作りながらラジオを聴いていたら、「仕事が休みの日に上司から連絡がくるか」というようなテーマで話をしていた。みそ汁を作りながら「ああそうだ、卵焼きもやらなきゃ」などと思いながら聴いていたので、詳細を説明していたかどうかはわからない。
みそ汁は私が長年作っているのだが、それはさておき、ラジオの話では休みの日なのに上司から連絡がくるという回答が70パーセントを超えていたという。これには驚いた。これでは安心して休んでいられないではないか。
ああ、そう言えば、と思い当たることはある。私が友人や知人などと会っているときも、彼らの会社関係らしき人から彼らに電話がかかってくることはよくある。「ああ、昨日の夕方送信しときました」とか「机の上に置いてあります。ええ、見ればすぐわかりますよ」といったぐあいだ。
私自身も経験がある。私の現役時代は自分が社長兼お茶汲みだったから上司はいなかった。だから上司から電話がくることはなかったがクライアントからかかってくる。
それは〝ほぼ引退〟した現在でもたまにはある。ほぼ引退という変な状態なので、いつが休日でいつが営業日なのかはっきりしないが、ときには晩酌をしているときなどにもかかってくる。ただし、たいていの場合は居留守を使って電話には出ない。
日本人は働きすぎなどと言われ、ワーカホリック(仕事中毒)などという言葉が話題になった時代もあった。自分から積極的に仕事をしたのか、強制的にさせられていたのか、そのへんはわからないがその風潮はいまだに見られる。それどころか、労働に関する問題はむしろ増えている(表面化することが多くなったということなのだろうか)とさえ思える。
で、何がどうであろうと休みの日に電話がくるのはいやだと思うが、ひょっとしたらもう慣れっこになっていて、それが普通の状態になってしまって違和感がなくなったのだろうか。
連絡がくるというのは当然携帯電話だ。固定電話やパソコンのメールなどはあり得ない。そんなところへ連絡しても見なければ役立たずなのだから。
携帯電話が普及しはじめたころ、「便利にはなったけど、いつでも、どこにいても電話がかかってくるから、いいのか悪いのかわからない」などという話もよくあった。
いまは電話機能以外にもたくさんの機能が付いていて、もはや電話機というより万能機とでもいったほうがいいほどだ。
一方、本体価格や維持費は高額になり、出費に占める割合も大きくなっている。契約内容も複雑になって、ときにはトラブルも起きるようだ。
機能面でも、その特性を悪用されて犯罪に使われたりするほか、使いすぎによる眼や脳の健康への悪影響が懸念されたりしている。
果たして、便利になったと喜んでいていいのだろうか。