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寝溜め食い溜めができたら何ほどいいか

 人は一生の3分の1の時間を睡眠に費す。私の1日の睡眠時間は平均より少ない6時間ほどだが、それでも4分の1は寝ていることになる。じつにもったいない。
 なぜ睡眠が必要なのか、というような学問的なことはさておき、眠らなくても生きていけるなら何ほどいいだろうとしばしば思う。
 と、いくら悔しがってもどうにもならないが、もしも寝溜めや睡眠の先延ばしができたらどれほど便利か。

 暇を見つけては小刻みに寝ておき、その寝溜めを後でまとめて使うのだ。「こつこつ寝溜めたからけっこう溜まったな。これなら二週間くらいは起きていられそうだ」
 ということが可能になる。

 睡眠の先延ばしも便利だ。忙しいときや、どうしてもやらなければならないことがあるときは起きっぱなし。で、落ちついてからまとめて寝る。
「ちょうど一週間寝てないや。よし、来週いっぱい寝っぱなしにしよう」

 ただし、先延ばしの期間が長い場合は注意が必要だ。
「20歳の誕生日から40年も寝てないな。そろそろ寝るとするか」
 こういう場合は、溜まった先延ばしが多すぎて、それを消化し終わらないまま寿命が尽き、眠っている途中で死んでしまったりする。
 ただし、この場合には終わりかたが楽でいいという別なメリットがある。

 食い溜めも便利だ。
 危険な山の登山をするときなどはまことに好都合だ。予定日数の数倍分食ってから出かければ安心して遭難できる。
 山に入ってから食う手間も省けるし、荷物だって軽くてすむ。

 日本食がない国へ旅行するときも便利だ。旅が長引くと和食が恋しくなったりするが、出発前にうどんやラーメン、寿司やそばなど、自分の好物を旅行の日数分食っておけばいい。

 そういうことができたら便利だろうなあ。

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