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タイミング ーDr.Yの場合ー

医師になってから
ずっと常勤として勤務してきた
Dr.Y。

結婚・出産・子育てと
慌ただしい中でも
ずっと常勤医師で勤務。

そんなDr.Yでしたが、
体調を崩され
常勤として働くことを
お辞めになる決断をされました。


■ Dr.Yの経歴

ストレートで医師になられ、
出身大学の医局に
そのまま在籍。

医局派遣で
県内の病院や
隣接している病院で
研鑽を積まれる。

その後、
Dr.Yの専門科目が
メインの病院に就職。

順調にキャリアを積まれて
最後はグループ内の管理医師に。

管理医師になられてからも
学会発表等を精力的にこなされ、
このままいくのかな?
と思っておられた矢先、
ターニングポイントが
やってきました。

■    退職を決意

ご自身の体調の変化に
振り回される様になり、
医療機関や、患者さんに
ご迷惑をかけるのは
忍びないと退職を決意。

Dr.Yの専門ですが、
医師と患者さんの
信頼関係がとても大切な科目。

関係性によって
得られる結果が
違ってくると
云われることもあり、
充分な期間を設けて、
患者さんに納得して頂いたそうです。

■    Dr.Yのお考え

Dr.Yの中では
今まである意味
ずっと走り続けてきたこともあり、
家族との時間を大事にしようとの
お考えがありました。

しかしながら、
しばらく経つと
何もしないのはどうかな?
という想いがでてこられ、
非常勤として働いてみようと考えられ、
私どもと接点を持って頂きました。

■    ご縁

Dr.Yの専門は、
専門医取得者が、
約1000名程度の科目。

どの医療機関も
専門医を取得されている医師に
お越し頂きたいと
考えている科目でもあります。

ですが、この辺りが、
何とも言えないのですが、
医療機関が来て欲しいのは、
常勤で勤務して頂ける医師。

患者さんとの信頼関係の構築を考えたとき、
非常勤医師にお任せしてよいのか。

そこを考える医療機関は多いです。

Dr.Yも管理医師として
働いていらしたので、
その辺りの事情は
重々理解して下さっていました。

そんな中、
常勤医しか募集していない医療機関に
ダメもとで相談した結果、
Dr.Yの経歴に注目して下さり、
面接に進むことになりました。

エージェント的には
ご縁が繋がったなと
思った瞬間でした。

■  面接はお互いの考え方を知る良い機会

面接の前に、
Dr.Yと打ち合わせをした処、
患者さんに対する考え方が
これから面接して頂く院長の考えと
Dr.Yとの考え方で違う部分が
あることがわかりました。

管理医師経験もある
Dr.Yですので、
ご自身の考えを率直に院長にぶつけてみては?
とアドバイスさせて頂きました。

どちらの言い分も理解できましたし、
どちらが良いとかの話ではないと。

医師同士の面接では
そういうディスカッションが大事ですし、
お互いの考え方を知る良い機会であると
私は考えております。

面接で言いたいことを云わずに、
面接終了後に、エージェントを通して
あれやこれや言い出すDrもおりますが、
私はそれを良しとしておりません。

その旨もDr.Yにお話し、
Dr.Yが機会を作れなければ、
面接に同行している私が作りますと
お話しておりました。

面接が中盤に差し掛かった頃、
院長がご自身の医療機関を
どんな方向に持っていきたいのか?
そんな話をされ始めました。

最初は、ちょっと引き気味だった
Dr.Yでしたが、
院長のお話をお聞きになり、
非常に興味を持たれた様子が
わかりました。

そこからディスカッション形式で
面接が進み、頃合いを見て終了。

院長の
「是非お越し下さい。」
という言葉で、
見送られました。

■    タイミング

Dr.Yですが、
私どもがお連れした医療機関とは別に、
他のエージェント経由で、
別の医療機関の面接も受けられていました。

Dr.Yの経歴は、
その科目を掲げる医療機関では
引く手あまた。

熱烈なオファーを受け、
Dr.Yも迷われます。

そんなとき、
私どもがお連れした医療機関に、
他の紹介会社から
常勤希望の医師のオファーが入りました。

Dr.Yに向きつつあった流れが
変わった瞬間でした。

そもそも医療機関としては、
常勤で勤務してくれる医師を
募集していました。

ですので、常勤希望であれば
そちらのDrを優先するのも、
エージェント業をしていると理解できます。

転職は、
ご縁とタイミングにも左右されます。

そして、求職者の決断力にも。

面接後、勤務条件等がでた段階で
早めに決断をしていれば、
医療機関側に常勤医師との天秤に
かけられることはなかったです。

Dr.Yの決断するタイミングが
ちょっと遅かっただけですが、
流れが一気に変わりました。

転職だけではなく、
人生の中では、選択を迫られ、
決断しなきゃいけない瞬間があります。

タイミングを逃す方々の
共通点をあげるとするならば、
自分のことなのに、
何処か他人ごとの様な感じで
対応されています。

もう一つの共通点は、
自分がこれから
どんな風に働いていきたいのか。
どんなことをしていきたいのか。

その辺りが明確ではないと
お見受けします。

自分のことなのに、
自分の中に
???がある状態。

???があれば、
その???を
私どもに共有して下されば
方向性を探せますが、
何もおっしゃって頂けない場合は、
どうすることもできません。

私どもエージェントは
面接にお連れしますが、
最後の決断は
ご自身でして頂いております。

ご自身で考えて、
決断を頂かないと
いつまでたっても
他人ごとのような感覚で
おられるからです。

自分が働く場所だからこそ、
主体的に考えて、
決断をして頂きたいと。

タイミングって大事です。

以上

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DEPOC 梅澤 (医療系人材紹介エージェント)
医療系人材紹介エージェント。日々、医師や看護師さんとお目にかかり、思うことや、自分がお邪魔して、こちらに人材を紹介したいな~と思う、医療機関さんが募集している人材情報を掲載していきます。あとは、自分の趣味のダイビングのことも書いて参ります。医療系で海好きの人と繋がりたいです。