見出し画像

果てしなく広がる奥深き中国茶の世界!「芳村茶业城」

こんにちは、ぼのぼです。
今回は、広州の地下鉄1号線「芳村站」C出口が最寄りの、通称お茶城の名で知られる一帯を探検してきた時のレポートです。

1、广东芳村茶业城

画像1

お茶城までは、駅から15分ぐらい歩きます。まずは、唐の時代に「茶経」という書物でお茶の知識を著した「陸羽」さんの像がお出迎えしてくれます。

画像2

その奥には、まさにお城のような立派な建物がありました。この建物だけではなく、周辺一帯におびただしい数のお茶問屋があります。ここから世界中に中国茶が輸出されるのかと想像すると、ワクテカしてきます!

画像3

中はこのように吹き抜けになっていて、ここを取り囲むように上階まで問屋が連なっています。しかし、週末でも平日でも観光客で混み合うという感じではありません。

むしろ、過疎っている印象です。今やネット取引が主なのでしょうか…。 おかげでゆっくり見て歩くことができました。

画像4

まるでクリスマスツリーのようなお茶ツリーをみつけました。広州は湿気が多いからカビないのかしら?と思いましたが、大丈夫なようですね。逆に、お茶の葉を冷蔵庫保管するのは品質が落ちるので厳禁だそうです。

画像5

発酵させるお茶は10年ものや12年ものなどあって、中には目玉が飛び出そうな値段のお茶も。10数年ものの黒茶。淹れるぶんだけ切って使います。

黒茶専門店で試飲させていただいたのですが、お店の人の黒茶への愛がひしひしと感じられました。飾っていたポトス的な植物が挿してあるコップにも、黒茶を入れてましたよ。黒茶はそれくらい成分が良いんですって。

画像6

ちょうどいい量が球になっている白茶

保存・持ち運び・淹れる時、どれを取っても便利なお茶玉。朝これを水筒に入れて熱湯を注いでおけば、会社で給湯器からお湯を継ぎ足すだけで一日中美味しいお茶をいただけます。

中国の人はほとんど誰もがマイ水筒を持っていて、仕事中でもすぐに水分補給できるように傍に置いています。健康もコスパも脱プラにも良い一石三鳥ですね。

画像7

2階は茶器や保存瓶や置物など、お茶の道具が中心のお店が多かったです。木の根を使ったオブジェや中国茶道の時に着る服を取り扱っているお店もありました。

画像8

1階の正面入り口のあたりにある陈皮茶(陳皮茶)の専門店でも試飲させていただきましたよ。陈皮茶とは、青みかんの中身をくり抜いてプーアール茶を詰めたもので、木になったみかんを太陽に晒す期間の違いによって、大きさや香り、甘さに違いが出てくるそうです。

画像9

「日本でも茶道があるそうだけど、小学校で習うのか?」とか、「みかんをほぐして淹れると、お茶の苦みや色が濃くなる」とか、おしゃべりしながらゆったりとした気持ちで飲むお茶は、とても美味しかったです。

試飲した陈皮茶の他に、小さいレモンの中に紅茶を詰めて菊の花で蓋をしたレモン紅茶を購入。お値段は各10個ずつ入れてもらって、量り売りで合計200元でした。日本へのお土産にしても喜ばれそうです。
大きいものは飲むぶんだけみかんを割って淹れてもいいそうです。

2、南方茶叶市场

画像10

广东芳村茶业城だけでもお買い物するには十分ですが、もう少し周辺に足を伸ばしてみると…、「南方茶叶市場」を発見しました。

まさに見渡す限り問屋街で、こんなにたくさんお店があったら、「一体どうやって自分に合ったお茶屋さんを選んだらいいんだろう?」と悩んじゃいます。

「叶」という簡体字は「葉」のことです。日本語では夢が叶うという風に使うので、葉っぱというイメージがないですよね。

画像11

この建物内もお茶問屋街になっています。道に迷いそうになるくらい大小様々なお店があります。とても1日では見切れない規模ですので、お目当のお茶を買った後は駅に戻りがてら眺めて歩きました。

お茶の産地として有名なのは福建省だそうですね、この辺り一帯の問屋にあるお茶の量を栽培するお茶畑に想いを馳せると、ロマンを感じざるを得ません。(ちなみにプーアール茶は、雲南省普洱市が最大の産地とのことです。)

お茶問屋を巡るだけでも、中国茶文化の奥深さを感じられます。

3、启秀茶城

画像12

さてさて、橋の手前まで戻ってくると「启秀茶城」があります。歩き回って疲れたし、たくさん問屋を見たからもういいかなぁという気分になっているかもしれませんが、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

画像13

中国茶は広州でも人気のある習い事なんです。茶藝師の資格を取って帰国する奥様や、子供の情操教育のために習わせているというご家庭もあります。

建物中央の吹き抜けに茶卓がたくさん並んでいます。思い切って帰任の時に買って帰るという人もいるそうなので、品定めしておくのもいいかも!

画像14

300元ぐらいのお手頃な価格の茶器セットがいくつもあって、目移りしちゃう。クッション入りの専用ポーチ付きなので割れる心配をせず持ち運べます。日本へのお土産にも喜ばれること間違いなし。

揃いでない茶器を集めたお買い得品コーナーのあるお店もあります。中国茶の茶碗サイズなら、日本ではお猪口にちょうどいいんです。晩酌用に掘り出し物が見つかるかもしれません。

4、まとめ

画像15

周辺も散策するとなるとトータルで結構歩きます。(私は暑くて湿度が高い時に歩きまくって、その後熱中症になってしまいました…泣)

色々なお店でたっぷりと試飲させていただけるので水分補給には事欠かないのですが、食事をするところが少ないのがお困りポイントかも。

お茶の詳しい情報もお店の人から聞きたい場合は、中国語のできる方と一緒に行くのがベターです。我が家もそろそろまた行ってみようかな。

※本記事は、2017年7月と2018年4月の情報です。最新の情報をお確かめの上、お出かけください。

中国は色々とネット規制があるので、サポートは帰国後に次のステップに進むときに活かそうと思っています。今は広州の色々な城(問屋)を攻めてます(w)