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ここに楽園はあった: 家庭教師のルルーシュさん 感想

コードギアス本編の感想

救いはあった。だが、あまりにも多くの犠牲を払った。
僕は相変わらず、インターネットをさまよっていた。
彼らが幸せに生きていていい世界など、夢想するだけ無駄だと諦めて。

学園コメディは突然に

僕はいつもの日課として、Amazonの奥地へ向かった。だらだらリーマンを続けるためには、まず自分が世界をますます深く理解しなければならない。そのためには、本を山ほど採取していく必要があった。

でなければコンピュータに適切なコードを与えることも、そのコードによってコンピュータにギアスもかけるもままならない。八重洲ブックセンターもまもなく閉店する。そろそろAmazonで自立しなければならないのだ。

そんなおり、AmazonのレコメンドAI原住民さんが、僕の地獄のような閲覧履歴をみて差し出してきた。家庭教師のルルーシュさんだ。

らくがきとピザがお好きな成績最悪金銭感覚破滅型お嬢様C.C.の面倒をみて、赤点を回避させよ、というミッション・インポッシブルをお母様に押し付けられたルルーシュは、仕送りストップを回避するべく、C.C.と家庭教師として契約をかわす。そしてルルーシュは本編とは異なる地獄を全4巻で、ひた走る。

美しい街が見える。
輝かしい人々も。この深淵から出でたのだ。
私には見える。私が命を賭けた人々が、平和に、人の役に立ち、富み栄えて、幸せに暮らす姿が。

彼らの心の奥深くに刻まれた私の記憶は、その子孫の胸の中へ連綿と継がれてゆくだろう。
これまで私のしてきたどんな行為よりも、崇高な行為となるだろう。これまで私が得てきたどんな安らぎよりも、平和な安らぎだ。

クリストファー・ノーラン「ダークナイト・ライジング」


救いはあった。もうそこに犠牲は必要ない。
僕は相変わらず、インターネットをさまよう。
彼らが幸せに生きていていい世界は存在するのだと、みんなに伝えるために。

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